コラム
公開日: 2024.11.12

別居中から復縁するための7つのステップ:夫婦関係修復の鍵とは?|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

別居中の夫婦にとって、復縁への道のりは決して平坦ではありません。それ相応の覚悟を持って別居を決意して自宅から退去している以上、夫婦関係を修復させることはそう容易くはありません。

しかし、適切な心構えと十分なコミュニケーションを持つことで、関係修復への扉を開くことができかもしれません。他方で、何の計画性もなく、感情に任せて漫然と修復を図ろうとしても、夫婦間の対立を深めるだけで、夫婦関係の修復は遠のきます。

この記事では、別居中から復縁するための7つのステップを詳しく解説します。これらのステップを実践することで、あなたと配偶者の関係を再構築し、再び幸せな家庭を築くことができるでしょう。

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別居中の復縁に向けた心構えと準備

別居している夫婦が関係を修復するためには、感情的に対応することは厳禁です。時に感情に訴えかけることも大事ですが、復縁を目指すのであれば、計画性を持ちながら適切に進めていくことが重要です。

ここでは、別居中の復縁に向けた重要なポイントを解説いたします。

復縁の可能性を冷静に見極める

復縁を目指す前に、まずは復縁の可能性を冷静に見極めることが重要です。離婚の意思表明があったかどうか、連絡の頻度と内容、別居期間の長さ、そして別居に至った理由を整理しましょう。また、配偶者に代理人弁護士が就いているのか、調停等の手続に移行しているかも、復縁の可能性を見極める上で非常に重要な事情となります。

一般的に、別居期間が6ヶ月以内であれば、復縁の可能性があるといえます。ただし、状況は夫婦によって異なるため、個別の事情を考慮することが肝要です。つまり、別居期間が短期間であっても、弁護士が代理人に就いてるような事案であれば、配偶者としては直接の接触を拒否しているに等しいわけですから、復縁の可能性は低いと言わざるを得ません。

前向きな姿勢を持つ

別居中は、自己肯定感が低下しがちです。夫婦関係の修復にあたっては、過去の失敗・間違いを見つめなおして、改善するべき点は改善することが大切です。

しかし、あまりにも後ろ向きになりすぎて、マイナス思考に支配されてしまうと、夫婦共に修復に向けた前向きなマインドになることができません。

そこで、復縁のためには、自分自身を肯定し、前向きな姿勢を持つことが大切です。自分の長所や価値を再認識し、自信を取り戻しましょう。前向きな思考を心がけ、ネガティブな感情に囚われないようにすることが大切です。

相手の立場に立って状況を理解する

復縁を目指すには、相手の立場に立って状況を理解することが重要です。別居に至った経緯や、相手の感情、考え方を把握し、相手の行動に理解を示しましょう。独りよがりな要求では、修復は困難です。相手方がなぜ別居や離婚を考えているのか、自分の至らない点は何かを真摯に考えることが重要です。

一方的な復縁要求ではなく、相手の気持ちを尊重しながら、対話を重ねてみましょう。相手の立場に立つことで、関係修復への道筋が見えてくるはずです。

別居期間を有効活用し、自分の時間を大切にする

別居期間は、自分自身と向き合う貴重な時間です。配偶者や家族と離れて暮らすことで、家族との生活や日々の触れ合いがいかに貴重な時間であることに気付かされるかもしれません。

場合によっては、趣味や自己啓発に取り組むことで、人間的な成長を目指すことも必要となるかもしれません。

自分自身を見つめ直し、充実した時間を過ごすことで、復縁への準備が整うはずです。

過度な期待や要求は逆効果

復縁を望む気持ちが強いあまり、相手に過度な期待や要求を押し付けてしまうことは避けなければなりません。一方的な復縁要求や、突然の同居再開の提案は、相手の警戒心を強めるだけで、逆効果となる可能性が高いのです。

復縁への道のりは、お互いの歩み寄りと理解が不可欠です。焦らず、相手の気持ちを尊重しながら、ゆっくりと関係修復に取り組むことが大切です。

子供の生活を配慮した関係修復を心がける

別居中の夫婦に子供がいる場合は、子供の生活を最大限配慮しながら、夫婦関係の修復を心がける必要があります。子供の生活環境への影響を最小限に抑えるため、親としての責任と役割を果たすことが何より重要です。

急に片方の親がいなくなれば、未成熟の子どもは不安に感じ、精神的な負担を生じさせます。そのため、夫婦関係の修復を図りながら、適度に子どもとの面会交流や連絡を行い、子供に対する負担を最小限に抑えるように努めましょう。

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復縁までの7つのステップ

別居中の夫婦が再び一緒に暮らすことを望むなら、適切なステップを踏むことが重要です。つまり、夫婦関係の修復も計画性が大切です。無計画な感情的な対応は余計に夫婦関係を壊すおそれがあります。

ここでは、別居から復縁までの7つのステップについて解説します。

1:復縁の可能性を見極める

まず初めに、復縁の可能性を冷静に見極めることが必要不可欠です。離婚の意思表明があったかどうか、連絡の頻度や内容、別居期間の長さ、別居に至った理由などを詳細に分析しましょう。特に、配偶者に代理人弁護士が就いているのか、離婚調停の手続が進んでいるかといった事情は非常に重要な事情です。

2:自分自身を見つめ直し、改善する

復縁のためには、自分自身を見つめ直し、改善することが重要です。相手の立場に立って、なぜ配偶者が離婚や別居を希望しているのか、その原因が自分自身にあるのか、自分自身に原因がある場合にそれを改善するために実施できる対応策を熟考するべきです。

3:相手とのコミュニケーションを再開する

別居後のコミュニケーションは、慎重に行う必要があります。修復を求めたいがあまりに、執拗に電話やメッセージをしがちです。しかし、このような対応は相手方の立場を無視した独りよがりな対応です。

相手方の立場や心理状況に注意を払いながら、少しづつコミュニケーションを行いましょう。気持ちを率直に伝えるのであれば、手書きの手紙を送るのも一つの方法です。最初の数か月は相手方の不安・不信を解消させるために注力しましょう。

その後は、徐々に気軽な連絡や面会の機会を作るようにしましょう。ある程度の期間が経過し、徐々に夫婦間の距離感が縮まれば、関係修復に向けた具体的な話し合いを進めてみましょう。ただし、自分の条件を受け入れさせたいあまり必要以上に連絡をすることは控えめにすることが肝心です。

4:具体的な行動計画を立てる

復縁には、具体的な行動計画が不可欠です。

夫婦関係の改善に向けて、課題や問題点を洗い出して、これらを払拭するために行うべき対応策を列記していきましょう。また、配偶者や子どものコミュニケーションについても計画を策定して、感情的な対応を控えるようにしましょう。

5:避けるべき行動に注意する

復縁を目指す過程では、避けるべき行動にも十分注意が必要です。

別居直後の過度な接触や一方的な復縁要求、過度な期待、唐突な同居再開などは、望ましくない結果を招く可能性が高いでしょう。

6:子供がいる場合は特別な配慮が必要

子供がいる夫婦の場合、子供を中心に据えた関係修復が重要になります。特に、育児を妻に丸投げしてワンオペとなっているなど、育児を担う妻に対する配慮が欠落しているケースであれば、育児に積極的に参加する、妻に息抜きの機会を持ってもらうなどして、関係修復を目指す必要があります。

また、別居に伴い子供の精神面が不安定となることも多くありますから、子供への影響に細心の注意を払いながら、段階的に夫婦関係の改善を図ることが求められるでしょう。

7:離婚届不受理届を提出する

夫婦関係の修復に直接的に繋がるものではありませんが、配偶者が強硬に離婚届を役所に提出する可能性があれば、あらかじめ離婚届の不受理届を提出しておきましょう。

「離婚届不受理申出」は、別居中の配偶者が一方的に離婚届を提出することを防ぐためのセーフガードとして機能します。

日本の現行制度では、離婚届の提出に際して緩やかな要件しか設けられていません。夫婦が揃って役所に出向く必要はなく、印鑑も認印で足り、印鑑証明書の添付も求められません。さらに、提出された書類の筆跡についての厳密な鑑定も行われず、形式的に書類が整っていれば受理されてしまう現状があります。

そのため、別居中の配偶者による一方的な離婚届提出のリスクを生み出しています。法律上、離婚が成立するためには夫婦双方の意思が必要とされますが、いったん役所で離婚届が受理されてしまうと、様々な法律的な問題が発生することになります。

そこで、離婚届不受理届を利用することで、別居中の配偶者が一方的に離婚届を提出しても、役所での受理を事前に防ぐことができます

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別居中のコミュニケーション方法や内容

別居中の連絡方法は、復縁への道筋を左右する重要な要素です。適切なコミュニケーション手段の選択と、専門家の支援活用が、円滑な関係修復の基盤となります。

効果的な連絡手段の選び方

連絡手段は、別居の状況や感情の葛藤度に応じて慎重に選択する必要があります。感情的な対立が深い場合は、まずメールやLINEなどの文字ベースの連絡から始めることで、互いの心理的負担を軽減できます。

特に最初の2ヶ月間は、必要最小限の連絡に留めることが望ましいとされています。子どもの用事や金銭的な事項など、客観的な事実のやり取りを中心に据えることで、感情的な衝突を避けることができます。

連絡手段適切な使用タイミング
メール・LINE別居初期、感情的な対立がある時期
電話文字での意思疎通が円滑になった後
対面双方の気持ちが落ち着いた時期

関係修復に向けたコミュニケーションの内容

関係修復に向けて、配偶者とのコミュニケーションの内容にも留意しなければなりません。

これまでと同じような内容でコミュニケーションを取っても、広がった夫婦の距離は縮まりません。

夫婦関係を修復したい気持ちを伝える

夫婦関係がギクシャクすると、素直な気持ちを伝えることが億劫になりがちです。しかし、夫婦関係の修復を最優先に考えるのであれば、普段伝えられない気持ちを伝えることが大事です。

率直に夫婦関係を円満に修復したいことを伝えましょう。伝え方は、ケースバイケースですが、メールやLINEなどよりも口頭で伝えた方が望ましいでしょう。

配偶者の良い点や好きな点を褒める

平時であれば気付きにくい配偶者の良い点を伝えて褒めてあげることも大切です。夫婦関係が続けば、配偶者の素敵な面に気付きにくかったり、気付いても恥ずかしくて伝えにくくなりがちです。

悪化した夫婦関係を改善させるためには、これまで伝えてこれなかった配偶者の良い面をさりげなく褒めてみましょう。

感謝の気持ちを伝える

夫婦関係が冷え切っていると、感謝の念を伝えることを忘れがちです。気が付けば口論ばかりしていることもあるでしょう。

別居などをすると、これまで当たり前であった配偶者の存在の有難さに気付くこともあります。気恥ずかしい気持ちもありますが、普段伝えられない感謝の気持ちを素直に伝えることも大事でしょう。

相手の思いに耳を傾ける

同居していてもスマートフォンに夢中になって、配偶者との会話がほとんどない生活をしているケースも多くあります。配偶者の悩みや思いに耳を傾ける姿勢が大事です。夫婦関係を修復したいあまり、自己主張ばかりしがちです。

しかし、このような姿勢は相手方からすれば、利己的に映ってしまい、夫婦関係の改善を困難にさせてしまいます。あなたの思いを伝えることは大事ですが、それもほどほどにして、相手方の気持ちに傾聴する姿勢を常に心がけましょう。

夫婦カウンセリングの活用

夫婦カウンセリングは、第三者の専門家を交えて冷静な対話の場を持つ機会となります。個別カウンセリングから始めて、段階的に夫婦での相談に移行することで、より効果的な関係修復が期待できます。

カウンセリングでは以下のような項目について、専門家の助言を得ることができます。

  • 別居に至った原因の客観的な分析
  • 互いの価値観や考え方の違いの理解
  • 効果的なコミュニケーション方法の習得
  • 今後の関係修復に向けた具体的な行動計画

カウンセリングの頻度は、別居期間や状況に応じて柔軟に調整することが推奨されます。初期は月1〜2回程度から始め、状況の改善に合わせて回数を調整していくことで、着実な関係修復につながります。

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まとめ

別居中の夫婦が復縁を目指すためには、適切な心構えとコミュニケーションが重要です。復縁の可能性を見極め、自己改善に取り組みながら、相手とのコミュニケーションを徐々に再開していきましょう。

また、配偶者に対する過度な期待や要求は逆効果となるため、お互いの歩み寄りと理解を大切にしながら、ゆっくりと関係修復に取り組むことが肝心です。子供がいる場合は、子供中心の関係修復を心がけ、親としての責任を果たすことを最優先に考えましょう。

離婚問題で困ったときは一人で抱え込まずに弁護士へ相談しましょう。

難波みなみ法律事務所は離婚問題全般に注力しており、円満な離婚の実現にも真摯に取り組んでいます。ご自身で頑張り過ぎずに、適切に弁護士に相談することが重要です。

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