コラム
公開日: 2024.12.14

夫婦仲を修復する9つの方法を解説!修復に必要なことや修復できないケース|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

夫婦仲が悪くなり、関係を修復できないか悩んでいる人は多くいます。

夫婦仲が悪くなる理由は様々です。関係悪化の理由いかんに関わらず、闇雲に夫婦仲を修復しようとしても、効果的ではありません。夫婦仲が悪化する理由や経緯に応じて、関係修復に直結する対応を具体的に検討することが必要です。

また、夫婦仲を修復するには、一方だけが頑張るだけでは足りません。夫婦双方が努力し、問題を共有しながら前向きに取り組む姿勢が重要です。本記事では、夫婦関係を修復させるための具体的な方法と、押さえておくべきポイントを詳しく解説します。

夫婦仲の修復のための大前提

夫婦関係を修復するには、互いの気持ちを尊重し、冷静かつ誠実な姿勢が不可欠です。これには自身の行動を振り返り、改善すべき点を素直に見つめる姿勢が求められます。また、配偶者の声に耳を傾け、その意見や感情に共感することで信頼と絆を取り戻すことが可能です。これらの基本を理解し、行動に移すことが、夫婦関係回復への大切な第一歩となります。

変わろうという強い気持ちを持つこと

夫婦関係を修復するためには、自分自身が変わろうという強い気持ちが必要不可欠です。

夫婦仲を修復させるためには、ただ相手に変化を求めるだけでは本質的な改善には繋がりません。

自分を見つめ直し、何が問題であるのか、その問題を解決するためには何が必要であるのかを熟考する必要があります。そのためには、自分自身が変わろうという強い気持ちがなければなりません。

相手方に向き合う姿勢を持つこと

相手にしっかりと向き合うことで、信頼関係の再構築が可能となります。

夫婦関係の修復には、誤解や摩擦を解き、細やかなコミュニケーションが不可欠です。そのためには、配偶者にしっかりと向き合う姿勢が必要です。このような誠実な姿勢を示すことは、自分の行動や考え方を再評価してもらう良い機会となり、関係性を再構築することにも繋がります。

配偶者に対する愛情を持っていること

配偶者に対する愛情を持っていることは、夫婦関係を修復するために必要な前提です。配偶者への愛情が、配偶者への敬意や思いやりを生むことになり、結果として壊れかけた夫婦仲の修復に繋がります。

このように、愛情を持ち、これを伝えることで、夫婦間のコミュニケーションが自然と円滑になり、結果として関係の再構築へと繋がる助けとなります。

冷静に話し合える

冷静に話し合えることは、夫婦関係修復の前提と言えるでしょう。感情を制御できなければ、夫婦間の対立を解消できず、関係修復どころではありません。

感情に流されることなく、冷静な態度で配偶者に向き合うことが問題解決の鍵となります。つまり、お互いが感情的な言葉を控え、相手の声に耳を傾けることで、関係修復の途を見出すことができます。

冷静な話し合いは、お互いの理解と信頼を生む大切なきっかけとなり、関係の改善を大いに助けることとなるでしょう。

夫婦関係修復が難しいケース

残念ながら常に夫婦仲を修復できるわけではありません。夫婦関係の修復が難しいケースを紹介します。

DV・モラハラが長期にわたり行われている

DVやモラハラが長期間にわたって続いている場合、夫婦関係の修復は極めて困難な状況に陥ることがあります。

DVやモラハラが長期にわたり行われると、非常に深刻な身体的および精神的な苦痛を被害者に与えます。これにより、再び夫婦間の信頼を築くための道のりは険しくなります。

加害者側が自身の有責行為を認識した上で、自身の問題を改善できるように努力しようとしても、その努力は被害者に全く響がないことはよくあります。被害者の傷はそう簡単には癒えないからです。

不貞行為がある

配偶者の不貞行為が存在する場合、夫婦関係の修復は非常に難しい状況に直面します。

不貞行為は、法定の離婚原因にも該当する有責行為であり、夫婦間の信頼関係を深く損なうものです。そのため、不貞行為がある場合には、再び夫婦の絆を築くことが極めて困難になります。例えば、配偶者が長期間にわたって他の異性と性的な関係を持っていた場合、その不倫行為が明るみになることで配偶者には深い精神的なダメージが生じます。

よって、配偶者の不貞は、夫婦仲の修復を難しくさせるものといえます。

冷静な話し合いができない

冷静な話し合いができない場合、感情的な対立を強めてしまい、かえって夫婦仲を悪化させてしまいます。

つまり、夫婦間でコミュニケーションを取る中で冷静さを失い感情が先行すると、相手の立場や意見を理解することができず、夫婦関係に溝を産んでしまいます。このような状況では、夫婦間の問題解決が更に遠のいてしまいます。

夫婦関係を修復するための具体的な方法

夫婦関係を修復するためには、どのような方法があるのでしょうか?

どちらか一方が努力するのではなく、双方が歩み寄りの姿勢を持つことが重要です。夫婦が再び心の距離を縮め合うための具体的な方法をご紹介します。

相手の良いところを褒める

相手の良いところに気づけば、それを自然に伝えることは夫婦関係を修復する効果的な手段です。普段であれば素直に褒める行為は、気恥ずかしいものです。しかし、婚姻期間が長くなればなるほど、配偶者の良いところを見逃しがちです。

些細なことであっても良いところに気付けば褒めてあげるようにしましょう。例えば「今日の料理、とても美味しかったよ」や「今日の服、似合ってるよ。」といった具合です。

このように配偶者を褒めることで、配偶者への感謝の気持ちが伝わり、より良い関係性を築けます。

愛していると伝える

「愛している」という言葉を素直に伝えることは、夫婦関係を修復するための重要なきっかけとなり得ます。

ストレートに相手への愛情を表現することも、ついつい忘れがちです。しかし、愛しているという言葉は、お互いの心の距離を縮めることができ、配偶者との信頼関係を再構築できる効果的な表現です。例えば、朝の出勤時に「愛しているよ」と述べたり、就寝前にさりげなく伝えるだけでも、相手にとっては大切にされている実感が生まれます。

夫婦関係を修復したいことを伝える

夫婦関係を修復したい場合、配偶者に対してその思いを具体的に伝えることが重要です。

思いを言葉にしなければ、その思いは伝わりません。夫婦関係を修復したいという自分の思いを正直に話すことで、相手に自身の気持ちを明確に伝えることができ、互いに夫婦仲の修復に向き合うことができます。例えば、「今の関係を見直し、改善したいと思う。」と率直に言葉にすることをお勧めします。このように自分の気持ちを伝えることで、関係修復に向けた配偶者との話し合いの糸口をつかむことができ、修復に向けた第一歩を踏み出せるのです。

1日の出来事を話したり、聞いてみる

日常の小さな出来事について話し合うことで、夫婦間のコミュニケーションが深まります。

夫婦仲が悪くなると、夫婦間のコミュニケーションは少なくなりがちです。

そこで、日々の出来事を夫婦間で共有することは、夫婦のコミュニケーションを円滑にし、関係修復を促すことができます。たとえば、「今日はこんな出来事があってね」と気軽に話すだけでも、新たな会話のきっかけとなり、絆を深めることができます。

日常的な些細な会話は、夫婦の信頼関係を築く契機となり、夫婦仲を修復させる助けとなるでしょう。

同じ空間で過ごすように心がける

同じ空間で時間を共有することは、夫婦間の自然な会話や密なコミュニケーションを生む良い機会となります。

夫婦仲が悪化すると、ついつい別行動になりがちです。次第に夫婦間の距離は開いていきます。

そこで、夫婦仲の修復のために、意識的に同じ空間で一緒に時を過ごすように心がけることが大切です。例えば、リビングで一緒に映画を観る、または同じ部屋でそれぞれ読書や趣味に取り組む、一緒に外出をするなどです。夫婦で同じ空間を共有することは、夫婦の絆を再び構築するための重要な一歩です。

些細なことでも感謝の気持ちを伝える

感謝の気持ちを些細なことでも伝えることで、夫婦間の信頼関係を築き直すことができます。 

日常的に感謝を表現することは、相手を尊重し、大切に考えているという気持ちを表現する大切な方法です。例えば、料理を作ってもらったときに「ありがとう」と伝えることや、日々の小さな行動に感謝の言葉を添えるといったことが挙げられます。このような感謝の言葉が夫婦間の絆を深め、良好な関係を築く助けとなるでしょう。

配偶者に求めすぎない

夫婦関係を修復するためには、配偶者に対して過度な期待を持つことは厳禁です。 

夫婦仲の修復はお互いの協力が必要です。しかし、そうであるからといって、あまりにも過大な要求をすると、かえって配偶者は心理的な負担を受けてしまい、夫婦仲を修復させるモチベーションを低下させてしまいます。そのため、過大な期待や要求は避け、適度な協力を求めるように留意するべきでしょう。

冷却期間として別居をしてみる

冷却期間として別居することで、夫婦間の距離感を見直し、夫婦関係を見つめ直すことができます。

ついつい同居していると感情が高ぶり、冷静な話し合いが困難な場合があります。そこで、冷却期間として別居を開始させることで、物理的な距離を置くことができ、冷静さを取り戻す機会になります。そして、別居を通じて自分自身や相手の立場を冷静に考え、これからの夫婦生活の在り方を検討することができます。

別居期間は、夫婦仲を修復するための準備や次のステップについて考える貴重な時間となる可能性があります。

夫婦関係の修復が難航する場合

夫婦仲を修復しようと試みたものの、修復が難航することは多くあります。

このような場合、夫婦関係の修復を諦めるのではなく、いくつかの選択肢を検討するべきでしょう。

夫婦カウンセラーに相談する

夫婦カウンセリングとは、夫婦とカウンセラーの三者が、関係修復に向けて、夫婦関係の問題について話し合います。

夫婦カウンセリングを受けることで、専門家である第三者の客観的な意見を聞くことができるだけでなく、夫婦間が冷静に話し合うことができる機会にもなります。

弁護士に相談する

夫婦関係の修復が難しい場合には、弁護士に相談することも選択肢の一つとなります。

当事者間では冷静な話し合いができなくなっている場合に、弁護士が代理人として話し合いをすることで、冷静な話し合いを実現させることができます。ただ、弁護士を代理人に選任することで、配偶者も同じように弁護士を選任する事態となり、夫婦仲の修復ではなく、夫婦関係を清算する方向で話し合いが進んでしまうケースもあるため、注意しなければなりません。

円満調停を利用する

円満調停は、夫婦関係を修復するための裁判所の調停手続です。

中立公正な立場にある調停委員が夫婦間を仲裁するため、落ち着いた環境で夫婦関係の修復に向けた話し合いを進めることができます。また、夫婦問題に詳しい調停委員は、夫婦双方から詳細を聞き取ることで、夫婦間の問題を特定した上で、夫婦仲の修復のために必要となる対策を提案してくれます。

夫婦関係の問題は難波みなみ法律事務所へ

夫婦関係を修復するためには、相手方に真摯に向き合うことが大切です。これまで伝えられなかった感謝の言葉を伝えたり、愛情を示すことは、関係修復の一歩となります。初めのうちは照れ臭いかもしれませんが、夫婦関係の修復のために、本記事の内容を踏まえ、一歩づつ自身の行動に繋げていき、より良い夫婦関係に向けて取り組んでみてください。

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