コラム
更新日: 2024.11.22

騒音を理由に契約を解除して賃借人を退去させることができるのか?弁護士が解説します。|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

迷惑な住人

物件を借りている賃借人が騒音を頻繁に出して、周辺住民に迷惑をかけているといった相談はよくあります。

騒音のレベルが受忍限度を超えている場合には、賃貸借契約を解除して物件の明渡しを求めることができます。

本記事を読んで分かること

  • 賃貸借契約とはどのような契約なのかが分かる
  • 騒音を出す借主を退去させるための要件(受忍限度とは)
  • 建物の明渡しを求めるためのプロセス

1. 賃貸借契約の基本

自宅不動産とお金

マンションや一軒家等の不動産を無料ではなく有料で貸し借りする契約を『賃貸借契約』と法律では呼ばれています。

マンションや一軒家を持っており、これを他人に賃料をもらって貸す人を法律上賃貸人と呼ばれています。

他方で、これら不動産を賃料を払って借りる人を法律上、賃借人と呼んでいます。

1-1.賃貸借契約書を作成する

賃借人の騒音問題をはじめとした迷惑行為を適切に処理するためには、賃貸借契約書と重要事項説明書を作成しておくことが基本となります。

通常、賃貸借契約を締結する場合、オーナーである賃貸人あるいは仲介を依頼されている不動産業者が賃貸借契約書を作成し、これを賃借人に署名捺印してもらいます。

これとセットで重要事項説明書を作成し、契約時に不動産業者等から重要事項説明書の説明をしてもらいます。

契約書や重要事項説明書がなければ、貸主と借主の契約内容が判然とせず、契約内容に関する争いを誘発させます。

1-2-1. 賃貸借契約書の内容

賃貸借契約書には、騒音等の迷惑行為しないこと、これに違反すれば契約を解除できる旨を明確に規定するべきです。

賃貸借契約書には、賃貸の具体的な内容に加えて、物件を貸す賃貸人が負うべき義務や借りる賃借人が守るべき義務が具体的には記載されます。

その中でも、賃借人が守るべき事項として、今回のテーマにもなっている、騒音を出したり、ピアノの演奏や大音響でテレビを視聴することを禁止する条項が設けられることがあります。

例えば、

賃借人は、大音響でテレビ、 ステレオ等の操 作、ピアノ等の演奏を行ってはならない。 これに違反した場合、賃貸 人は賃貸借契約を解除することができる。

賃借人は、騒音を出したり風紀を乱すなどの近隣の迷惑となる一切の行為をしては ならない。 これに違反した場合、賃貸人は賃貸借契約を解除すること ができる。

といった具合で規定されることがあります。

2.騒音を放置することのリスク

賃借人の騒音を放置すると、貸主は債務履行責任による契約の解除や損害賠償請求、賃料収入の減少を招きます。

そのため、賃貸人は賃借人の騒音に対して適切に対処することが認められます。

2-1.貸主の義務(使用収益させる義務)

マンションの共同住宅のオーナーは、他の賃借人に対しても、賃貸の目的を達成させるために騒音を防止し適切に使用収益できる状態にしなければなりません。

賃貸人がマンションのオーナーのような場合、騒音を出す賃借人の他にも居住者がおり、その居住者との間でも賃貸借契約を結んでいます。

賃貸人は、賃借人に対して、賃貸物件を使用させる義務(使用収益させる義務を負っています。

賃貸マンションの場合ですと、賃貸人は賃借人に対して、賃貸マンションを人の住居として平穏に生活できるように貸す義務を負っているということになります。

2-2.契約の解除を受ける場合も

借主の騒音を放置すれば、他の賃借人から契約解除を受けるリスクがあります。

賃貸人は、一部の賃借人が騒音を出して、他の賃借人の生活の平穏を害しているのであれば、騒音を出している賃借人に対して適切な対応をして、その他の賃借人に対する使用収益させる義務を果たさなければなりません。

仮に、賃貸人が、一部の賃借人の騒音問題を放置してしまうと、隣の部屋の住人などのその他の賃借人に対する使用収益させる債務を尽くさない債務不履行になりかねません。

騒音が改善される見込みがないのであれば、借主は、賃貸借契約を解除する選択をするでしょう。

2-3.損害賠償を受けるリスク

借主の騒音を漫然と放置したことで、その他の借主が退去を余儀なくされたのであれば、賃貸人はその他の借主から、退去に伴う転居費用や騒音に基づく慰謝料請求を受ける可能性があります。

2-4.賃料収入の減少

騒音の放置により、他の借主が退去すれば、その分、賃料収入は減少します。

その上、騒音等の問題行為が常態化すると、新たに入居した借主もすぐに退去したり、その他の借主とのトラブルも招いてしまい、一層の賃料減少を招きます。

賃料収入の減少は、賃貸経営を困難に至らせます。

3. 騒音による契約解除をするために

騒音に悩む女性

借主の騒音を理由に賃貸借契約を解除するためには、①騒音が受忍限度を超え、②これにより貸主と借主の信頼関係が破壊されていることが必要です。

3-1.どんな生活音が問題となりうるのか?

音の感じ方には個人差があり、人によってうるさくなくても、人によってはうるさいと感じる場合もあります。すべての生活音が騒音となるわけではありません。

マンションなどの集合住宅では、多数の住人が多様な生活様式で暮らしています。

そのため、色々な生活音が発生することが予想されます。

・人の声や足音、ふとんをたたく音、ペットの鳴き声や走る音などの生活音

・洗濯機、掃除機、エアコンの室外機などの家庭用機器

・設備・風呂場やトイレ等の給排水音

・大音量のテレビ、ピアノ、エレクトーン、ステレオ等の音響機器

3-2.賃借人の義務違反

騒音を理由に契約を解除するためには、借主の騒音が借主の義務に違反する債務不履行であることが必要です。

賃借人は、騒音を出す等の迷惑行為をしないようにする義務を負っています。

賃貸借契約書には、このような迷惑行為をしないことを遵守事項として規定されていることが多いです。

仮に、契約書に明記がなかったとしても、賃借人は用法遵守義務というものを負っています。

要は、賃借人は、他の入居者や近隣の住民に迷惑をかけないで部屋を使用することが求められています。

【民法594条1項】 
借主は、契約又はその目的物の性質によって定まった用法に従い、その物の使用及び収益をしなければならない。

それにもかかわらず、賃借人が昼夜を問わず騒音を出すなどの迷惑行為に及ぶ場合には、賃借人の義務違反となる可能性があります。

3-3. 受忍限度を超える騒音であること

騒音の中でも、受忍限度を超える騒音であることが必要となります。

賃借人やその関係者が大きな音を出せば、すぐに賃借人の義務違反になるわけではありません。

アパート等の共同住宅で生活していれば、最低限の生活音を発することは致し方ないことで、全ての生活音を規制することはできません。

つまり、誰しも生活音を発する以上、社会生活を送る上で、一定程度の生活音を我慢しなければなりません。

そこで、生活音の中でも、社会生活上我慢しなけなければならない限度(受忍限度)に達する場合に初めて、賃借人の義務違反に該当するものと考えられています。

4. 受忍限度を超える生活音とは?

生活音が受忍限度を超える騒音と言えるかは、賃借人が発している生活音の騒音レベルがどの程度に達しているかがポイントとなります。

ただ、生活音の騒音レベルそれだけで受忍限度を超えているかを判断するわけではなく、それ以外の事情も加味しながら総合的に判断します。

つまり、賃借人の生活音が何デシベル(dB)で、それが環境基準法に基づく基準を超えているのか、どの程度の頻度であったのか、これによって賃貸人がどのような不利益を受けたのか等の事情を考慮します。

騒音が受忍限度を超えているかのポイント
  • 騒音レベルが環境基準を超えている
  • 等価騒音レベル(平均値)で環境基準を超えている
  • 自宅の地域性
  • 賃貸人が受けた不利益

4-1. 環境基準法の環境基準

環境基本法では、「騒音に係る環境上の条件について、それぞれ、人の健康を保護し、及び生活環境を保全する上で維持されることが望ましい基準を定めるものとする。」(同法16条1項)と定められています。

これを受けて、生活環境を守り、人の健康を守るうえで維持されることが望ましい基準として、地域の類型および時間の区分に応じた環境基準が定められています。

環境基準

ただし、環境基準は、行政上の政策目標と言われているため、この基準を一度でも超えたからと言って直ちに受忍限度を超えるものではありません。

4-2. 騒音が継続しているのか

単発の生活音が環境基準を超えていたとしても、それだけでは受忍限度を超えていると判断されるわけではありません。

生活音の騒音レベルが大きいことに加えて、基準を超える生活音が一定期間継続していることや夜間に及んでいることが必要となります。

生活音が不規則で一定しないような場合には、ある時間内における騒音レベルの平均値を算出し、その平均値が基準を超えているかを考察する方法もあります(等価騒音レベル)。

4-3. 自宅の地域性

自宅付近の地域性も考慮されます。

例えば同程度の生活音であっても、閑静な住宅街であれば、受忍限度を超えやすい一方、工業地域であれ、受忍限度内と判断されることもあります。

4-4. 賃貸人の不利益

賃借人の迷惑行為によって、賃貸人が受けている不利益の内容や程度も考慮されます。

例えば、賃借人の迷惑行為から逃れるために、他の住人がマンションから退去するなどして、マンション経営が悪化する場合には、賃貸人に不利益が生じます。

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5. 騒音を理由に解除するための準備

借主が騒音等の問題行為を及んだとしても、すぐに契約解除することは控えます。必要となるプロセスを踏み、改善の見込みがないと判断できる場合に、はじめて賃貸借契約を解除します。

5-1. 厳重注意の上、通知書を送付する

賃借人が受忍限度を超えて騒音を出している場合には、賃貸人はその賃借人に対して、騒音を止めるように口頭あるいは書面による厳重注意をします。できれば、騒音を発している借主との間で話し合いの機会を持ち、円満解決を図りましょう。

それでもなお、騒音が止まない場合には、賃貸人は賃借人に対して、騒音の停止を強く求め、従わなければ解除をする旨の内容証明付の通知書を送ります。

それにもかかわらず、改善されなければ、賃貸人は、賃貸借契約を解除した上で物件の明渡しを求めます。

5-2. 受忍限度を超えることの証明が必要

賃借人が物件を明け渡さない場合、賃貸人は賃借人に対して物件の明渡しを求める訴訟を提起せざるを得ません。

その場合、賃貸人において、賃借人が受忍限度を超える騒音を発していた事実を証明しなければなりません。

騒音計で記録する

受忍限度を超える騒音であることの証明を要する以上、感覚的に『大きい音』『耐えられない音』といったものでは不十分です。

騒音計を用いて、賃借人が発している生活音の騒音レベルを記録することが必要です。

しかも、数日ではなく、ある程度継続した期間、生活音を記録しておくことが必要です。

他の住人に協力してもらうことも

賃貸人だけでは、賃借人の騒音を記録できないことも多いです。

その場合には、賃借人の騒音によって被害を受けている他の賃借人に、騒音の記録化を依頼することも必要になります。

6.強制退去までの手続き

騒音を理由に契約を解除した結果、借主が物件からの退去に応じない場合には、訴訟手続をしなければ強制退去はできません。

強制退去を実現させるためには、①確定判決②強制執行の申立てが必要となります。

6-1.任意による明渡し

貸主が賃貸借契約を解除したところ、借主が明渡に応じる場合もあります。

借主が明渡しに応じる場合には、必ず明渡しに関する合意書を作成します。

明渡後に借主からの金銭の請求を防止する必要があるからです。

このように何らの金銭の要求をせずに明渡しに応じることもあれば、立退料や転居費用を求めてくることケースもあります。

多額の立退料の要求には毅然とした対応が必要です。

転居費用については、訴訟に至った場合に要する期間や負担する費用(弁護士費用や強制執行費用)を踏まえて、高額に過ぎない場合には、転居費用の負担も検討するべきでしょう。

6-2.訴訟による明渡し

借主が任意に明け渡さなければ訴訟提起をせざるを得ません。しかし、訴訟さえすれば直ちに強制退去が実現できるわけではありません。

訴訟手続きでは、原告である貸主が、被告である借主の騒音が受忍限度を超えており、それが貸主と借主の信頼関係を破壊させたことを証明しなければなりません。

裁判官は、原告と被告の主張・反論を踏まえて、明渡請求に関する心証を形成させます。この心証を踏まえて、裁判官は、原告と被告に対して、和解の勧告をすることが多いでしょう。

この和解の勧告を受け入れて、裁判上の和解が成立すれば、この和解に従った建物の明け渡しが実現されるでしょう。

他方で、和解の成立ができない場合には、裁判官は判決により、明渡請求の判断を示します。

ただ、注意が必要な点が、判決が出されても、直ちに強制退去が実現されるわけではありません。

6-3.判決の確定

長い階段

判決が示されただけで、強制執行できるわけではありません。

判決を確定させる必要があります。

判決が出されても、当事者のうちいずれかが控訴すれば、判決は確定しません。

控訴期間は、判決を受け取った日の翌日から2週間です。

控訴審の審理期間はケースバイケースですが、6か月前後の期間を要することが多いでしょう。

控訴手続きを経たとしても、裁判上の和解が成立しなければ、控訴審においても判決が出されます。

この控訴審の判決についても、上告がなされれば、判決は確定しません、

控訴審判決を受け取った日の翌日から2週間です。

上告審では、3か月前後の期間を要することが多いでしょう。

上告審において、上告棄却等の判断が示されれば、ようやく判決は確定します。

6-4.強制執行の手続き

判決の確定後、確定判決を根拠に強制執行による明渡しを実行することができます。

ただ、建物の明渡しの強制執行をするためには、いくつかのプロセスを経る必要があります。

まずは、確定判決の送達証明書と執行文を取得します。

その上で、裁判所に対して強制執行の申立てを行います。

申立てから2週間以内に、執行官が借主に対して建物の明渡催告を行います。

この明渡催告によっても、借主が明渡しに応じない場合には、この催告日から1か月以内に建物の明け渡しを断行します。

裁判所による強制執行の解説はこちら

7. 契約違反を理由とした契約の解除

賃貸借契約における契約解除の一般論について簡単に解説します。

7-1. 賃貸人と賃借人の義務

賃貸人と賃借人は、賃貸借契約を締結したことによって、この契約に法的に拘束されます。

そのため、賃貸人と賃借人は、賃貸借契約を根拠として、それぞれに対して様々な法的義務を負います。

典型的なものとして、賃借人は賃貸人に対して、賃料を支払う義務を負っています。

賃貸人は、賃借人に対して、賃貸物件を使用させる義務や不具合があった場合にこれを修繕する義務を負っています。

7-2. 義務に反すると契約解除になることも

賃借人は賃貸人に対して、賃料を支払う義務や賃貸借契約に関連する法的な義務を負っています。

賃借人が,家賃滞納など賃借人の義務を尽くさない場合には、賃貸人としては、賃借人に対して、この義務を尽くすように催促するでしょう。

催促したとしても改善されないような場合には、契約を解除して物件の明渡しを求めていくことも検討せざるを得ないでしょう。

例えば、賃借人が家賃3か月分を滞納しているため、賃貸人が賃借人に対して、滞納家賃の支払いを求めたところ、賃借人がこれを無視し続けるような場合です。

義務違反の程度が深刻で催告をしても改善の余地が無いような場合には、催告もせずに契約を解除することもあります。

7-3.信頼関係の破壊が必要

僅かな義務違反だけでは解除できません。

賃貸人は、賃借人が少しでも義務違反をすれば、契約を解除できるわけではありません。

例えば、賃借人が家賃1ヶ月分を滞納したことを理由に解除できるかといえば、難しいでしょう。

仮に僅かな義務違反を理由に賃貸借契約が解除されてしまうと、生活の本拠を失ったり、仕事の拠点を失うことになりかねません。

7-4. 賃貸借契約は継続的な契約

賃貸借契約は、一回の取引で終わるものではありません。

一度契約すると、何ヶ月、何年にも渡って契約関係は続きます。

例えば、車の売買契約の場合、車を買って、その代金を払えば、その取引は終了します。

他方で、賃貸借契約は、1日や1ヶ月で終了することは珍しく、何ヶ月にもわたって、賃貸物件を使用し続けて、これに対して賃料を払い続けます。

この点で、賃貸借契約は継続的な契約と言われています。

7-5. 信頼関係の破壊があって解除できる

以上のように、賃貸借契約は継続的な契約であるにもかかわらず、僅かな契約違反を理由とした解除を認めてしまうと、賃借人に大きな損失を与えてしまいます。

そこで、賃貸借契約の場合、賃借人の義務違反に加えて、当事者の信頼関係の破壊まであって初めて契約の解除が認められます。

7-6. 信頼関係の破壊の有無の判断基準

信頼関係の破壊が認められるかどうかは、契約違反の内容や程度、これによって受ける賃借人の不利益の有無や程度、これに対して解除した場合の賃借人の不利益の有無と程度、契約違反に対する賃借人の態度等を総合的に考慮して判断します。

8.騒音を理由に更新拒絶できるか

賃借人の騒音が、賃貸借契約を解除できる程度に至っていれば、契約を解除することで建物の明渡しを求めれば済みます。他方で、賃借人の騒音が契約を解除できる程度に至っていない場合に、建物の賃貸借契約の期間満了に際し、賃借人の騒音を理由に契約の更新を拒絶できるかが問題となります。

賃貸借契約の期間満了に際して、期間満了の1年前から6か月の間に更新拒絶の通知をすると、賃貸借契約を終了させることができます。ただし、更新拒絶には「正当事由」がなければなりません。この正当事由のない更新拒絶は認められず、賃貸借契約は法定更新となります。

正当事由があるか否かは、①双方が建物を使用する必要性の有無や程度、②賃貸借契約の義務の履行状況、③建物の利用状況、④建物の現況、⑤立退料の有無等の事情を総合的に考慮して判断されます。

騒音のほかにも正当な事由を基礎づける事情がある場合には、正当な事由を基礎づける事情の一つになり得るかと考えます。ただし、賃貸人との信頼関係を破壊しない程度の「賃借人の騒音」で近隣住民に迷惑をかけているという事情のみを理由に正当な事由を基礎づけることは困難というべきです。

【東京地方裁判所平成5年1月22日】
古紙回収業を営む賃借人に対して、賃貸借期間満了に伴い、賃借人の発した騒音や悪臭等が近隣住民に迷惑をかけているという事情を挙げて更新拒絶し、建物の明渡しを求めた事案です。しかし、賃貸人の主張する事情は、賃借人の建物使用の必要性を超えるものではないとして、更新拒絶に正当事由を認めるには足りないと判断しました。

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騒音による苦情がある場合、マンションオーナーは、賃貸人として適切な対応を求められます。

ただ、住人からのクレームを理由に、いきなり騒音を出す賃借人を追い出そうとすると、かえって問題を大きくしてしまいます。

騒音問題は、証明が難しく、住人間の対立も大きくなります。

そのため、賃貸人には、慎重な対応も必要とされます。

弁護士に依頼するメリット
  • 建物の明渡しのために必要となる騒音の記録化を行える
  • 騒音を理由とした契約の解除手続を適正に行える
  • 建物の明渡手続のための交渉や訴訟手続を適正に行える
  • 有利な条件についてアドバイスをもらえる

騒音問題が深刻化する前に一度弁護士に相談してみましょう。

当事務所では初回相談30分を無料で実施しています。

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