コラム
更新日: 2026.07.14

解雇と退職の違いとは?会社都合・自己都合やクビとの違いを弁護士が解説

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。大阪弁護士会所属(登録番号49544)、大阪中小企業診断士会所属(登録番号 420113)、幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

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「解雇」と「退職」、「会社都合」と「自己都合」、そして「クビ」——。これらは似ているようで、法的な意味はまったく異なります。どれに当たるかによって、失業保険(雇用保険)の受け取り方、退職金、さらには転職のしやすさまで大きく変わってきます。

解雇も退職も、会社との雇用関係が終了する点では共通しています。しかし、解雇は「使用者が一方的に雇用契約を終了させる処分」であるのに対し、退職は「労働者の意思や合意による雇用契約の終了」です。とりわけ解雇は、労働者の地位を一方的に奪う重大な処分であるため、法律上きわめて厳しい条件を満たさなければ無効(不当解雇)となります。

この記事では、解雇と退職の違いを一覧表で確認したうえで、解雇・退職それぞれの種類、会社都合退職と自己都合退職の違い(失業保険・退職金・転職への影響)、「クビ」との関係、そして不当解雇かもしれないと思ったときの対処法までを、労働問題を扱う弁護士が、労働法の実務書も参照しながらわかりやすく解説します。

この記事で分かること

  • 解雇と退職の違い(早見表つき)/解雇の種類(普通解雇・整理解雇・懲戒解雇など)と退職の種類
  • 会社都合退職と自己都合退職の違い(失業保険・退職金・再就職)/「クビ」と解雇・会社都合退職の関係
  • 不当解雇かもと思ったときの対処法/(企業向け)解雇のリスクと注意点
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目次
  1. 解雇と退職の違いを一覧で確認(早見表)
  2. 解雇とは?(使用者が一方的に雇用契約を終了させる処分)
  3. 退職とは?(解雇以外の雇用契約終了の総称)
  4. 「クビ」「会社都合退職」「解雇」の関係(混同しやすいポイント)
  5. 会社都合退職と自己都合退職の違い(失業保険・退職金・転職)
  6. 解雇と退職、会社都合と自己都合、どちらが有利?
  7. 不当解雇かもしれないと思ったら(労働者側の対処法)
  8. (企業向け)解雇に伴うリスクと注意点
  9. 解雇と退職の違いに関するよくある質問(FAQ)
  10. まとめ|解雇・退職の問題は弁護士に相談を
  11. 関連コラム

解雇と退職の違いを一覧で確認(早見表)

まず、解雇と退職の主な違いを一覧表で確認しましょう。細かい理由は、このあとの章でひとつずつ解説します。

観点解雇退職
だれが終了させるか使用者が一方的に終了させる労働者の意思・合意で終了する
主な種類普通解雇(狭義の普通解雇・整理解雇)・懲戒解雇合意退職・辞職(自己都合)・定年・雇止め など
有効になる条件客観的合理性+社会的相当性が必要(労契法16条)=厳しい原則自由(労働者の自由な意思で可能)
解雇予告30日前の予告または解雇予告手当が必要(労基法20条)不要
退職金懲戒解雇では不支給・減額のことがある会社都合の方が支給率が高い傾向
失業保険の区分原則「会社都合(特定受給資格者)」=手厚い自己都合は給付制限あり・給付日数も少なめ
転職への影響「解雇された」と受け取られ不利に働くことがある自己都合は説明しやすい

ワンポイント:「クビ」ってどれのこと?

「クビ」は解雇の俗称で、法律用語ではありません。会社都合退職とイコールでもありません。解雇(クビ)は会社都合退職に含まれるのが原則ですが、労働者に重大な落ち度がある「重責解雇」は例外的に自己都合退職の扱いになります(詳しくは後述)。


解雇とは?(使用者が一方的に雇用契約を終了させる処分)

解雇とは、使用者が一方的に雇用契約を終了させることをいいます。退職との最大の違いは、労働者の意思を問わず、使用者が一方的に雇用契約を終了させるという点にあります。

解雇の種類(普通解雇・整理解雇・懲戒解雇)

解雇は、大きく「普通解雇」と「懲戒解雇」に分けられ、さらに「普通解雇」は「狭義の普通解雇」と「整理解雇」に分類されます。いずれも使用者による一方的な意思表示である点は共通しますが、解雇の理由や、解雇に伴う効果(退職金や失業給付など)が異なります。

① 狭義の普通解雇
解雇の原因が労働者にある場合の解雇です。勤怠不良・能力不足・協調性の欠如など、労働者側に何らかの落ち度があり、それを理由に行う解雇で、実務で単に「普通解雇」というときは通常これを指します(問題社員を解雇したいときの注意点無断欠勤が続く社員をどう対応すべきか?も参考になります)。

② 整理解雇
労働者に落ち度はないものの、使用者側の経営上の都合で行う解雇です。不況で経営が悪化し、人員整理を目的として行われる、いわゆる「リストラ」がこれにあたります。日本の雇用慣行では、労働者に落ち度がないにもかかわらず行う解雇であるため、有効とされるには後述のとおりかなり高いハードルを越える必要があります。

③ 懲戒解雇
労働者に対する制裁(ペナルティ)として行う解雇で、懲戒処分の「極刑」とも表現される最も重い処分です。企業の金品の横領や重大な信用毀損など、企業秩序を著しく乱した場合に行われ、通常は退職金の支給を受けられません(懲戒解雇を解説します!手続き・理由退職金の減額は懲戒事由があれば可能か?で詳しく解説しています)。

④ 諭旨解雇・諭旨退職
一定期間内に自主的に退職するよう勧告し、従えば自主退職として扱う一方、期間内に退職しなければ懲戒解雇とする処分です。期間内に退職すれば退職金の全部または一部が支給されるのが一般的で、その点で懲戒解雇よりは軽い処分といえます。「諭旨退職」は一般に諭旨解雇と同義ですが、会社によって使い方が異なることがあるため注意が必要です。

▶ 参考文献:三訂版 企業労働法実務入門/安中繁・竹村淳『中小企業は「懲戒処分」を使いこなしなさい』(労働新聞社)

解雇には厳しい制限がある(解雇権濫用法理)

解雇は労働者の地位を一方的に奪う重大な処分ですから、自由に行えるものではありません。解雇が有効となるためには、①解雇の理由に客観的に合理性があり、②解雇処分とすることが社会通念上相当であることが必要です。これらを満たさない解雇は不当解雇として無効になります。この考え方は「解雇権濫用法理」と呼ばれ、労働契約法16条に定められています。

労働契約法 第16条(解雇)

解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。

とくに整理解雇については、過去の裁判例で確立された「4つの要件(要素)」を総合的に考慮して有効性が判断されます。主な要件は以下のとおりです。

要件内容
①人員削減の必要性経営上、人員削減を行う必要性が認められる状況であること(倒産回避の必要性など)。
②解雇回避努力義務の履行役員報酬の削減、新規採用の停止、希望退職の募集、配置転換など、解雇を避ける努力を尽くしたこと。
③被解雇者選定の合理性解雇対象者の選定基準が、年齢・勤続年数・勤務成績など客観的かつ合理的であること。
④手続きの相当性労働者や労働組合に必要性・選定基準を十分説明し、誠実に協議したこと。

解雇予告と解雇予告手当(労基法20条)

使用者が労働者を解雇するときは、少なくとも30日前に解雇の予告をするか、予告をしない場合は30日分以上の平均賃金(解雇予告手当)を支払わなければなりません(労働基準法20条)。即時に解雇する場合は30日分以上、予告期間が30日に満たない場合は不足日数分の手当が必要です。計算方法は「解雇予告手当とは?計算方法や欠勤控除がある場合等の処理」でくわしく解説しています。なお、解雇予告手当を支払えば解雇が有効になるわけではない点に注意が必要です。

法律で禁止されている解雇(解雇制限)

解雇権濫用法理とは別に、次のような解雇は法律で明確に禁止されています。理由がこれらにあたる解雇は無効です。

  • 業務上の負傷・疾病による療養期間とその後30日間の解雇、産前産後の休業期間とその後30日間の解雇、労働基準監督署に申告したことを理由とする解雇(労働基準法)
  • 労働組合の組合員であること、正当な組合活動を行ったことなどを理由とする解雇(労働組合法)
  • 性別を理由とする解雇、婚姻・妊娠・出産・産前産後休業などを理由とする解雇(男女雇用機会均等法)
  • 育児休業・介護休業などを申し出た・取得したことを理由とする解雇(育児・介護休業法)
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退職とは?(解雇以外の雇用契約終了の総称)

退職とは、一般に「解雇」以外の雇用契約の終了事由の総称です。大別すると「合意退職」と「辞職(一方的退職)」に分けられます。

退職の種類(合意退職・辞職)

① 合意退職
使用者と労働者の合意によって雇用契約を終了させることをいいます。労働者が退職を申し込んで使用者が承諾する場合もあれば、使用者が退職を申し込み(退職勧奨など)労働者が承諾する場合もあります。「依願退職」も合意退職の一種です。使用者が合意の申込みを承諾した後は、労働者は原則として撤回できません。

② 辞職(一方的退職)

労働者が一方的に雇用契約を終了させることをいい、使用者が一方的に終了させる「解雇」と対になる概念です。期間の定めのない雇用契約では、労働者はいつでも辞職(解約)の申入れができ、原則として申入れから2週間の経過で契約が終了します。

その他の雇用契約の終了事由(雇止め・定年・休職期間満了・死亡)

解雇・退職のほかにも、雇用契約が終了する場面があります。混同しないように整理しておきましょう。

  • 雇止め:有期雇用契約が期間満了により終了し、更新しないこと。契約期間の途中で一方的に打ち切る場合は「解雇」になります。合理的な理由がなく雇用継続への期待が合理的な場合などには、雇止めが制限されることがあります。
  • 休職期間満了:就業規則で「休職事由が所定の期間内に消滅しなければ退職(または解雇)とする」と定めている場合、休職期間の満了により雇用契約が終了します。
  • 定年:就業規則であらかじめ定めた年齢に達したことで雇用契約が終了する制度。高年齢者雇用安定法により、定年後の再雇用等の措置が企業に求められます。
  • 労働者の死亡:雇用契約は当然に終了します。雇用契約上の地位は一身専属的で、相続の対象にはなりません。

「クビ」「会社都合退職」「解雇」の関係(混同しやすいポイント)

検索でよく見られるのが「会社都合退職とクビ(解雇)は同じ?」「自主退職とクビの違いは?」といった疑問です。ここを整理しておきましょう。

  • 「クビ」=解雇の俗称。法律用語ではありません。
  • 解雇(普通解雇・整理解雇・懲戒解雇)は、原則として「会社都合退職」に含まれます。
  • ただし、労働者に重大な落ち度がある「重責解雇」は、例外的に「自己都合退職」の扱いになります。
  • 会社都合退職には、解雇だけでなく退職勧奨による退職なども含まれます。つまり会社都合退職は解雇より広い概念です。

このように、「会社都合退職」は解雇を含みつつ、それより広い概念です。次章で、会社都合退職と自己都合退職の実際的な違いを見ていきます。


会社都合退職と自己都合退職の違い(失業保険・退職金・転職)

会社都合退職と自己都合退職は、失業保険(雇用保険)の受給、退職金、再就職などの場面で大きな違いを生みます。労働法の実務書でも、両者の違いは「再就職への難易のほか、退職金と失業保険給付の取扱いで大きな差異をもたらす」と整理されています。

▶ 参考文献:岩出誠『労働法実務大系〔第2版〕』(民事法研究会)

① 失業保険(雇用保険)の違い ※2025年4月改正対応

いずれの場合も失業保険(基本手当)を受け取れますが、受給資格・給付制限・給付日数に差があります。会社都合退職者は、離職を事前に準備しにくい立場であることから「特定受給資格者」として手厚い保護を受けます。

大きなポイントは「給付制限」です。自己都合退職では、7日間の待期期間に加えて一定期間は基本手当が支給されません。この給付制限期間は、従来は原則2か月でしたが、2025年(令和7年)4月1日の改正により、原則1か月に短縮されました。一方、会社都合退職(特定受給資格者)には給付制限がなく、7日間の待期期間の後すぐに受給が始まります。

観点自己都合退職会社都合退職(特定受給資格者)
受給要件離職前2年間に被保険者期間12か月以上離職前1年間に被保険者期間6か月以上
給付制限原則1か月(2025年4月改正。従来は2か月)なし
受給開始7日の待期+給付制限(約1か月)の後7日の待期の後すぐ
所定給付日数90〜150日90〜330日(手厚い)

補足

・5年間に3回以上の自己都合離職を繰り返した場合など、給付制限が長くなる例外があります。また、離職期間中に自ら教育訓練を受けた場合は給付制限が課されないことがあります。
・解雇の中でも重責解雇の場合は「自己都合退職」の扱いとなり、給付制限を受ける点に注意が必要です。

② 退職金の違い

退職金制度では、多くの場合、自己都合退職よりも会社都合退職の方が支給率が高いなどの格差があります。もっとも、会社都合であっても、労働者に帰責事由がある退職(懲戒解雇など)には、退職金の一部または全額の支給制限があるのが一般的です。なお、退職金の「会社都合」の範囲は各企業が独自に定めるため、雇用保険法上の会社都合と必ずしも一致しない点にも注意が必要です。

③ 再就職・転職への影響

再就職の場面では、自己都合退職よりも会社都合退職の方が不利に働くことがあります。会社都合退職には解雇による離職も含まれるため、採用担当者から「問題社員だったのでは」と疑われ、採用を控えられたり、面接で「解雇されたのか」「どのような理由で解雇されたのか」を問われたりすることがあるためです。

④ (企業向け)助成金への影響

会社側の視点では、従業員を会社都合退職とすると、キャリアアップ助成金など雇用関連の助成金を受給できなくなる可能性があります。多くの雇用関連助成金は「一定期間内に会社都合の解雇等がないこと」を支給要件としているためです。安易な会社都合退職は、資金計画に影響するおそれがあります。

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解雇と退職、会社都合と自己都合、どちらが有利?

「解雇(会社都合)と自己都合退職はどちらが得か」は、立場や場面によって答えが変わります。

  • 失業保険の面では、会社都合(特定受給資格者)の方が、給付制限がなく給付日数も多いため有利です。
  • 退職金の面でも、一般に会社都合の方が支給率が高い傾向にあります。
  • 一方で、転職活動では「解雇された」という履歴が不利に働くこともあり、この点では自己都合退職の方が説明しやすい面があります。

なお、実際には会社都合か自己都合かは離職の実態で決まるものであり、会社が離職票に記載した区分に労働者が異議を申し立てることもできます。退職勧奨に応じた退職を「自己都合」とされたが実態は会社都合だ、といったケースでは、ハローワークでの異議申立てや、弁護士への相談を検討するとよいでしょう。


不当解雇かもしれないと思ったら(労働者側の対処法)

解雇が客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当と認められない場合、その解雇は不当解雇として無効です。十分な理由のない解雇を受けたと感じたら、次の手順で対応を検討しましょう。不当解雇を争う方法には、交渉・労働審判・訴訟・あっせんがあります。

① まず解雇理由証明書の交付を受ける

労働者が請求した場合、使用者は解雇理由証明書(または退職証明書)を遅滞なく交付する義務があります(労働基準法22条)。会社が主張する解雇理由を書面で明確にすることが、対応の第一歩です。

② 交渉

使用者に対し、解雇が不当であることを理由に復職を求める通知書を送るなどして交渉します。ただし実際には復職が事実上難しいことも多く、解雇日以降の賃金(バックペイ)や解決金の交渉を進めることがほとんどです。合意が成立すれば合意書を作成します。

③ 労働審判

裁判官と労働審判員(2名)が、原則3回以内の期日で解決を目指す手続きです。後述の訴訟より迅速で、裁判所による強制力のある解決手続きである点が特徴です(手続きの全体像は「民事裁判の流れを完全解説」も参考になります)。

④ 訴訟(地位確認請求など)

労働者と使用者が主張・立証を尽くしたうえで、裁判所が判決を下す手続きです。雇用契約上の地位の確認(地位確認請求)や、解雇期間中の賃金の支払いを求めます。労働審判より時間はかかりますが、慎重な審理が行われ、バックペイや解決金が高額になる可能性があります。

⑤ あっせん

労働局の紛争調整委員会などが間に入り、話し合いによる解決を促す手続きです。あくまで当事者間の話し合いによる解決を目指すものなので、使用者が話し合いに応じない場合は解決できません。

なお、アルバイト・パートでも不当解雇を争うことができます(アルバイトの解雇は難しい?解雇理由と対処法)。また、解雇が撤回されるケースもあります(解雇の撤回と復職について)。


(企業向け)解雇に伴うリスクと注意点

解雇は労働者の生活に大きな影響を与えるため法的な要件が厳格で、手続きを誤ると企業側にとって大きなリスクとなります。

従業員から不当解雇を主張されると、労働審判や訴訟に発展し、企業が敗訴すれば、解雇の撤回、未払い賃金(バックペイ)の支払い、慰謝料の支払いを命じられることがあります。解決金を支払って合意退職とすることもあり、金銭的負担に加えて時間的コストや社会的信用の低下も招きかねません。就業規則違反を理由とする解雇(就業規則違反の従業員を解雇したら有効?)、副業を理由とする解雇(兼業・副業で解雇?!兼業と副業はどんな時に禁止されるか)、試用期間中の解雇(試用期間中に解雇可能か?法的な注意点)など、いずれも慎重な判断が必要です。

また、前述のとおり、会社都合退職はキャリアアップ助成金などの受給資格に影響します。安易な会社都合退職は資金計画に深刻な影響を及ぼすおそれがあるため、解雇を検討する際は、事前に弁護士へ相談することをおすすめします。


解雇と退職の違いに関するよくある質問(FAQ)

Q. 「クビ」と「解雇」と「会社都合退職」は同じ意味ですか?

A. 「クビ」は解雇の俗称です。解雇は原則として会社都合退職に含まれますが、会社都合退職には退職勧奨による退職なども含まれるため、会社都合退職は解雇より広い概念です。また、労働者に重大な落ち度がある重責解雇は、例外的に自己都合退職の扱いになります。

Q. 解雇(会社都合)と自己都合退職では、どちらが得ですか?

A. 失業保険では会社都合(特定受給資格者)の方が、給付制限がなく給付日数も多いため有利です。退職金も会社都合の方が高い傾向にあります。一方、転職活動では「解雇された」履歴が不利に働くこともあり、一概にどちらが得とはいえません。

Q. 自己都合退職とされましたが、実態は会社都合です。変更できますか?

A. 会社都合か自己都合かは離職の実態で判断されます。離職票の区分に納得できない場合は、ハローワークに異議を申し立てることができます。退職勧奨に応じた退職などで争いがある場合は、弁護士に相談するとよいでしょう。

Q. 解雇されたら失業保険はいつからもらえますか?

A. 会社都合退職(特定受給資格者)は、7日間の待期期間の後すぐに受給が始まります。自己都合退職は、7日間の待期に加えて給付制限(2025年4月改正で原則1か月)を経てからの受給となります。

Q. 諭旨解雇と懲戒解雇はどう違いますか?

A. どちらも懲戒処分ですが、諭旨解雇は一定期間内に自主退職すれば退職金の全部または一部が支給されるのが一般的で、その分だけ懲戒解雇より軽い処分です。懲戒解雇は最も重い処分で、通常は退職金の支給を受けられません。


まとめ|解雇・退職の問題は弁護士に相談を

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解雇と退職は、どちらも雇用契約の終了ですが、法的な意味も、失業保険・退職金・転職への影響も大きく異なります。とくに解雇は法律上の要件が厳格で、要件を満たさない解雇は不当解雇として無効になります。


解雇と退職は、どちらも雇用契約の終了ですが、法的な意味も、失業保険・退職金・転職への影響も大きく異なります。とくに解雇は法律上の要件が厳格で、要件を満たさない解雇は不当解雇として無効になります。

雇用契約の終了は、労働者にとっても企業にとっても、その後の生活・経営を大きく左右する重要な場面です。「不当解雇かもしれない」「会社都合か自己都合かで争いがある」「解雇を検討しているがリスクが不安」——そうしたお悩みがあれば、労務問題に注力する弁護士にご相談ください。当事務所は初回相談30分を無料で実施しています。お一人で抱え込まず、まずはお気軽にご相談ください。


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