コラム
更新日: 2024.07.25

不倫相手の住所が分からない!?住所の調査方法や慰謝料請求の流れ|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

弁護士解説 離婚問題 不倫相手の住所 住所を調べる方法を紹介

不倫相手の住所が分からない場合、不倫による精神的な苦痛の慰謝料を請求するのが難しくなります。

慰謝料請求を行うためには、不倫相手の住所を把握しておく必要がありますが、それが簡単ではないケースも多く存在します。

不倫相手の住所を特定するための手法や、慰謝料請求の実際の流れについて理解しておくことが重要です。

この記事では、不倫相手の住所の調査方法や慰謝料請求の具体的な流れについて詳しく説明します。これによって、必要な手続きをスムーズに進める方法を知ることができるでしょう。

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不倫相手に対する慰謝料請求には住所が必要

不倫が発覚し、精神的な苦痛を受けた場合には、不倫相手に対して慰謝料を請求することができます。

しかし、すべてのケースで慰謝料が請求できるわけではありません。

不倫相手に対する慰謝料請求には相手の住所が必要です。

不倫相手に慰謝料を請求するにあたっては、不倫相手に対して通知書や訴状を送達しなければなりません。

これらの書類を適切に送達するためには、不倫相手の正しい住所を把握しなければなりません。

正しい住所がわからないと、手続きを進めることができなくなります。

そのため、不倫相手に慰謝料を請求するためには、まず住所を確定させることが不可欠です。

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浮気相手の住所を調べる方法

慰謝料を請求するためには、浮気(不倫)相手の住所を特定することが不可欠です。不倫相手の住所を調査するための具体的な方法について解説します。

浮気(不倫)相手の住所を調べるためには、いくつかの方法を用います。

配偶者に住所や電話番号を聞く

不倫相手の住所や電話番号を知るために、まずは配偶者に直接聞くことが重要です。

配偶者は既に不倫相手と接点があるため、最も確実な情報源となります。

冷静な態度で配偶者に、不倫相手の住所や電話番号を尋ね、不倫相手の情報の開示を求めます。配偶者に住所や電話番号を聞くことは、不倫相手への慰謝料請求の第一歩といえます。

不倫相手に住所を聞く

不倫相手に対して、住所を尋ねることもあります。不倫相手との電話やメール、面談により住所を聞き出します。その際には、強要や脅迫にならないように十分に注意をしながら、住所の開示を求めます。

ただし、慰謝料請求を警戒して、住所の開示を拒否したり、そもそも、電話等によるやり取りにも応じないこともあります。

携帯電話番号から弁護士会照会をする

携帯電話番号を基に弁護士会照会を行うことで不倫相手の住所を特定することができます。

住所が分からない場合でも、携帯電話番号が分かっている場合には、弁護士会照会(23条照会)を通じて契約者情報を得ることができます。例えば、不倫相手の連絡先が携帯電話番号のみであるケースにおいて、弁護士が弁護士会照会を経ることで携帯電話会社から氏名や住所等の契約者情報を取得することができます。

弁護士会照会を利用して、携帯電話番号から住所を特定し、慰謝料請求の手続きを進めましょう。

【弁護士会照会制度】弁護士法第23条の2に基づき、弁護士会が、官公庁や企業などの団体に対して必要事項を調査・照会するもので、弁護士が受任した事件について、事案の解決のために、情報や資料の収集を行うために認められた法律上の制度です。
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車のナンバーから弁護士会照会をする

車のナンバーから不倫相手の住所を調べられる方法があります。

浮気相手の住所や電話番号が分からなくても、浮気相手が使用している車両のナンバーを把握している場合、車両のナンバーを手掛かりに弁護士会照会を行い、登録事項証明書を取り寄せることで、所有者の名前や住所等の情報を取得できる場合があります。

携帯番号や住所を把握できなくても、自動車のナンバーを知っている場合には、諦めずに弁護士照会を利用してみましょう。

メールアドレスから弁護士会照会をする

メールアドレスを基に弁護士会照会を行い、浮気相手の住所を知ることができる場合があります。

メールアドレスのうち、キャリアメールのアドレスであればそのキャリアの携帯電話会社に対して、23条照会をすることで、当該アドレスの契約者情報を得ることができる場合があります。

他方で、Webメール(ヤフーやGmail等)については、浮気相手の情報を得ることは困難であることが多いでしょう。

配偶者や不倫相手を尾行する

不倫相手の住所を特定するために、配偶者や不倫相手の追跡調査をする方法があります。

不倫相手を追跡できれば、不倫相手の自宅住所まで辿り着くことができる可能性があります。

ただし、探偵会社に依頼せずに本人自らが不倫相手を追跡すると、不倫相手に追跡調査に気づかれてしまい、トラブルになってしまうリスクがあります。さらに、追跡調査を察知されると、配偶者と不倫相手の警戒度が高まり、追跡調査を困難にさせるリスクもあります。そこで、追跡調査を行うに当たっては、探偵社に依頼することも検討するべきでしょう。

探偵事務所に依頼する

探偵社に浮気相手や配偶者の追跡調査を依頼する方法が考えられます。

探偵社は、追跡調査の専門家です。特殊な機材や追跡の知見を用いて、対象者の動向を調査します。

しかし、探偵社に依頼する場合には、調査費用を要します。依頼内容や費用体系によっては多額の調査費用を要することもあるため、注意が必要です。また、確実に調査の成果を挙げるために、配偶者等の行動パターンや事前情報を把握するようにしましょう。

FacebookやInstagram等のSNSで手がかりを探す

FacebookやInstagramなどのソーシャルメディアを利用することで、不倫相手の住所を特定する手がかりを探すことができます。

SNS上で、まれに不倫相手自らの個人情報や行動の詳細が投稿されていることがあり、相手の住所を特定するための手がかりを得られることがあります。

SNSを活用して、不倫相手の住所や住所特定に役立つ情報を収集しましょう。

住民票や戸籍の附票を取得する

浮気相手の過去の住所や本籍地を何らかの事情で知っている場合には、住民票や戸籍の附票を取り寄せることで、現在の住所を特定することができます。

ただ、そもそも、浮気相手の過去の住所や本籍地を知らないことがほとんどですし、また、仮に知っていたとしても、第三者である浮気相手の住民票や附票を取り付けるためには、弁護士等の有資格者の職務上請求によることが必要となります。

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住所が分からない場合には就業場所に送達する

慰謝料請求を行うためには相手の住所が必要ですが、手を尽くしても相手の住所が分からない場合もあります。 

住所が分からない場合でも、相手の就業場所が判明していれば、そちらに慰謝料請求の文書を郵送することが可能です。

ただ、不倫相手のプライバシーや名誉権には一定の配慮は必要です。他の従業員が文書を目にする可能性もあります。

そこで、従業場所に慰謝料請求の通知書を送付するにしても、具体的な内容の記載を控えたり、本人限定受取や親展を利用するなどの配慮が必要でしょう。

不倫相手に対する慰謝料請求の流れ

慰謝料請求の流れには、住所や勤務先の特定から始まり、通知、交渉、合意書の作成、そして最終的には訴訟提起までのステップが含まれます。

住所や勤務先に通知する

不倫相手への慰謝料請求を行うためには、まず不倫相手の住所や勤務先に内容証明郵便で通知を送ることが必要です。

慰謝料請求を送付するにあたっては、口頭やLINEではなく、事後的に請求内容や時期を証明できるようにするため、内容証明郵便を用いて書面を送付して行います。

通知内容には、不倫の事実関係及び慰謝料の請求内容、支払期限などを記載します。住所や勤務先に内容証明により通知することで、不倫相手に対して心理的なプレッシャーを与えた上で、次のステップである交渉を進め易くします。

浮気相手と交渉する

慰謝料請求の初期段階として、不倫相手との交渉を進めます。

交渉を通じて解決を図ることができれば、時間とコストを削減できます。

浮気相手が不貞行為を否認する場合には、不貞行為の客観的な証拠や不貞行為の具体的な情報を提示することで、浮気相手に翻意を促します。

浮気相手との交渉を通じて、双方の納得する形で早期解決を目指します。

合意書を作成する

交渉の結果、合意内容の調整ができれば合意書を必ず作成します。

合意書は、当事者双方を法的に拘束する重要な書面であり、後々のトラブルを防ぐための有力な手段となります。

合意書には、慰謝料額の金額や支払期限、支払方法を明確に記載します。また、接触禁止や口外禁止などの条項も必要であれば記載します。

浮気相手との合意ができた場合には、必ず合意書を作成し、双方が署名・押印することでトラブルを避けるようにしましょう。できれば、事前に弁護士に相談して適切なアドバイスを受けることもお勧めします。

訴訟提起する

交渉による合意が成立しない場合、裁判所に訴訟を提起することになります。

不倫相手が慰謝料の支払いを拒否する場合や、交渉が行き詰った場合には、訴訟手続を通じた解決を目指します。

訴訟提起する際には、不貞行為を裏付ける客観的な証拠を的確に準備し提出することで、慰謝料請求に理由があることを証明しなければなりません。

裁判所での審理を通じて、双方の主張と立証を繰り返し行います。ある程度の審理が尽くされると、裁判官から和解による解決が打診されます。不倫慰謝料の事案では比較的早い時期に和解の打診があることが多いです。

和解による解決ができれば、裁判上の和解が成立します。

他方で裁判上の和解が成立しない場合には、尋問手続を経た上で判決となります。

不倫相手への慰謝料請求は弁護士に相談を

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不倫相手への慰謝料請求は、専門知識を持つ弁護士に相談することが重要です。

弁護士は法律や交渉に精通しており、あなたに対して、最適な対応をアドバイスし、必要な手続きをスムーズに進めることができます。また、弁護士に依頼することで、交渉や訴訟手続きを一任することができ、精神的な負担も軽減させることができます。

不倫相手に対する慰謝料請求を考えている場合は、速やかに弁護士に相談してください。

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