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養育費の私学加算と歯列矯正について

1  はじめに

養育費は養育費算定表に基づいて計算されます。

算定表により算出された養育費の中には、学費等の教育費や医療費が既に組み込まれています。

学費に関しては公立学校に通学していることを前提としており、私立学校の学費は考慮されていません。

また、医療費に関しても、標準的な医療費しか考慮されていません。

では、私立学校に通学する場合の追加で生じる学費、歯列矯正等により生じる追加の医療費を養育費に加算することはできるのでしょうか。 (こちらのコラム「養育費の計算方法とその決定方法について」もご参照ください)

2 私立学校の学費

2-1 私立学校の通学について承諾しているのか?

まず、私立学校の学費を加算できるかを判断するにあたり、養育費を支払う側の親が私立学校への通学を承諾しているのか、という点が問題となることが多いです。

同居中から私立学校に在籍している場合には承諾していたと認められやすいでしょう。

他方で、別居後に私立学校に進学したような場合です。この場合、同居中に私立学校に進学するための進学塾に通学していた、その塾の月謝を非監護親が負担していた、非監護親の学歴や経済状況、その他の兄姉の進学状況等の事情から私学加算できるか否かが判断されます。

2-2 加算できる金額は?

加算できる金額は、私立学校の年間授業料と通学に必要となるその他費用の合計額から養育費の中で既に考慮されている教育関係費(14歳以下の子の教育関係費の平均が13万1379円、15歳以上の子は25万9342円)を控除した後の残額を算出します。

その上で、この金額を両親の収入の比率に応じて非監護親が負担するべき私立学校学費を算出します。

(私立学費100万−教育関係費)×非監護親の収入/両親の収入合計=非監護親が負担する私立学費 なお、これとは別の方法としては、子の生活費指数から教育費を省いた生活費指数を用いて算出する方法もあります。両親の収入が平均収入よりも大きい場合には、こちらの方法の方がより実態に合う内容になることもあります。

3 歯列矯正費用の加算について

3-1 歯列矯正施術の必要性は?

歯列矯正費用を加算できるか?の判断においては、歯列矯正の施術に必要性があるのか、つまり、その歯列矯正が見栄えを良くするための審美用のものではなく、歯牙や顎の機能障害の治療のために行うものであるか否かがポイントになります。

これを説明するため、主治医の歯科医師に診断書や意見書を作成してもらうことが重要です。その他にもカルテやレントゲン等の医療データの準備も必要となります。

3-2 歯列矯正の加算額は?

私立学校の学費と同様に、歯列矯正に要する年間額から養育費で既に考慮されている医療費を控除した上で、両親の収入割合に応じた非監護親の負担額を算出します。

 

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