コラム
最終更新日:2024.01.21

不倫慰謝料を払えない場合どうなる?払えない時の対処法を弁護士が解説|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

慰謝料問題 慰謝料を払うお金がない 払えない場合の対処法を解説

不倫・浮気が原因で慰謝料請求をされることがあります。高額な慰謝料を請求されてしまい、どう対処していいかわからない方も多いのではないでしょうか?

しかし、高額な慰謝料を減額できるチャンスは十分にあります。また、収入額を考慮して分割による支払い方法を提案するケースもあります。

そこで本記事では、慰謝料請求されたけどお金がない場合の対処法について弁護士が解説します。

本記事では、主として不貞慰謝料をメインに想定して解説しています。

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不倫慰謝料を払えない場合でも諦めない

慰謝料請求を受けた時の対応方法
①慰謝料請求に理由があるかを確認する

②減額交渉を行う
③求償権の放棄の提案
④分割払いの提案
⑤親族の支援を受ける
⑥自己破産

高額な慰謝料を払えるだけの収入や資産がなくても諦めないでください。

慰謝料請求を受けても、これに対して効果的な対応はいくつかあります。これらの対応をすることなく、慰謝料請求に対して安易に合意をするのは避けましょう。

まずは、慰謝料請求に理由があるのかを十分に精査します。その上で、客観的に合理的な慰謝料額を払えるのかどうかを検討し、減額交渉を行います。慰謝料額を払えない場合には、分割払いの提案、求償権の放棄、親や親族からの支援を検討します。それでもなお、払えない場合には自己破産することもあります。

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本当に慰謝料を支払う理由があるか確認する

慰謝料というのは、請求されたからといって必ずそのまま支払わなければならないわけではありません。慰謝料請求を受けたからといって安易に応じるべきではありません。

相手からの慰謝料請求にご自身で納得できる理由があれば支払うべきですが、少しでも疑問に感じるのであれば、本当に慰謝料を支払う理由があるかについて確認すべきです。

不貞行為で婚姻関係が破綻したこと

慰謝料請求の条件は、不貞行為が存在していること、不貞行為によって夫婦関係が破綻するに至ったことです。

配偶者が異性と性行為をしたことを不貞行為といいます。

肉体関係を伴わない行為は不貞行為にはあたりません(ただし、性行為に類似する行為の場合には、婚姻を継続し難い重大な事由には当たる可能性があります。)。また、異性とデートをしたり、仲良くラインでやり取りをする行為も不貞行為にはあたりません。

証拠により証明できるかを確認する

不貞行為を理由に慰謝料請求をする場合、請求する側で不倫浮気の証明をしなければなりません。不貞行為を証明するためには、これらの存在を裏付ける客観的な証拠を揃えなければなりません。

慰謝料請を受けても、相手が確たる証拠を持っていない可能性もあります。慰謝料請求を受けたからといって、安易に不貞行為の存在を認めることは控えるべきです。また、慰謝料を支払うということは、不貞そのものを認めることにもなってしまうため、事実と異なる点があるのであれば、しっかりと相手に反論をしましょう。

相手の請求する理由や内容が事実と異なる場合には、きちんと反論をしたり証拠の提出を求めるようにしましょう。

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慰謝料額が相場に適しているか確認する

慰謝料を請求された場合は、請求額が相場に適しているかを確認すべきです。一度でも相手の言い値の慰謝料を支払ってしまえば、後から取り戻すのは非常に困難となります。

相手が相場から逸脱した高額請求をしてきている可能性は十分にあるため、支払いをしてしまう前に、慰謝料の相場についてはしっかりと確認しましょう。

不貞慰謝料の場合、別居すらしていなければ50万円から100万円別居しているものの離婚しないのであれば100~130万円程度離婚するのであれば150~300万円程度が相場となっています。

▶関連記事|不倫・浮気の慰謝料の相場を弁護士が解説します

消滅時効が過ぎていないかを確認する

不倫慰謝料の消滅時効が完成している場合には、慰謝料を払う必要はありません。

不倫慰謝料の時効は、被害配偶者が不貞行為の事実を知ってから3年で完成します。不貞行為の事実を知らなくても20年の経過により時効となります。

ただし、被害配偶者が不貞相手の氏名や住所を知らない場合には、慰謝料請求をしたくてもできる状況ではないため、不貞行為の事実を認識しても、不貞相手の氏名や住所を知らない場合には、時効は進行しません。

他方で、不貞配偶者に対する慰謝料請求の時効は、離婚の成立した時から進行し不貞相手の消滅時効の起算点がずれるため、注意が必要です。

いずれにしても、慰謝料請求の時効が完成している場合には、内容証明郵便を用いて消滅時効の援用をするようにします。

慰謝料の減額交渉をする

請求された慰謝料が相場であったとしても、経済状況次第では支払えないことがあってもおかしくはありません。そういった場合は、慰謝料の減額交渉をしましょう。

一般的には、交渉や裁判の結果、請求額が減額されることをあらかじめ見越して、その認容額よりも高めの金額を請求額として設定していることがほとんどです。

そこで、行為の結果や損害の程度を踏まえて、請求額が高額であれば、その具体的な内容を指摘して、請求額が高額に過ぎることを主張するべきです。

また、反論するべき点を反論できたタイミングで、具体的にいくらまでであれば支払いができるといった数字を提示することで、減額してもらえる可能性がぐっと高くなります。

相手も長期間揉めるのは望んでいないことが多いため、すぐ手元に入る数字を見せられると合意したい気持ちになるものです。

真摯に謝罪する

不貞行為やDV等について争いがない場合には、早期に不貞行為等を認め、真摯に謝罪することが重要です。

減額交渉をする際は、相手の感情を逆なでするような発言は避け、まずは謝罪の気持ちを伝えるようにしてください。慰謝料請求をしてきているということは、相手はそれだけあなたを許せない気持ちが強いということです。

あなたまで感情的になってしまっては、減額交渉になど応じてもらえるわけがありません。しっかりと謝罪の気持ちを伝えた上で、慰謝料を支払うことには同意しているものの、減額してもらいたいといったスタンスで交渉をするのが良いでしょう。

また、真摯な謝罪は、相手方の心情面を和らげる点でも有効ですが、素直に認めて謝罪している姿勢は、慰謝料額の減額理由にもなり得ます。

謝罪方法としては、相手方に直接面会して謝罪する方法ではなく、書面等で陳謝する方法が一般的です。

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不貞配偶者への求償放棄を提案する

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不倫相手に対する慰謝料請求の場合、不倫をした配偶者に対する求償権を放棄することで、慰謝料額の減額を求めることができます。

不貞行為があっても夫婦が別居せずに同居している場合があります。

不貞相手が配偶者に対して慰謝料を支払った後、不貞相手が不貞配偶者に対して求償権を行使すると、不貞相手の支払った慰謝料の一部が不貞配偶者を通じて戻ってくる形になります。

夫婦が同居する場合、求償によりお金が還流してしまいますので、このような資金の還流を避けるために、あらかじめ求償権を放棄することを提案することがあります。

求償権の放棄を提案することで、支払うべき慰謝料額の減額を求めることができる可能性があります。

慰謝料の分割払いを提案する

相手がどうしても慰謝料の減額に応じてくれない場合は、慰謝料の分割払いを提案するという方法があります。分割払いを提案する際は、分割払いの計画と支払いが遅れた場合のペナルティについて提示すると、相手の合意を引き出せる可能性が高くなります。

また、分割払いを提案する際は、相場よりも少し上乗せして支払うことで、相手の同意を引き出しやすくなります。ただし、分割払いというのは、それだけ問題の解決を長引かせることになります。簡単には応じてもらえないことを受け入れた上、根気よく交渉しましょう。

本来であれば、一括払いで慰謝料問題を解決できるのが一番の理想です。

公正証書を作成することが多い

慰謝料の分割払いを提案する場合、公正証書により合意することが多いです。

万が一、将来分割払いを怠った場合にすぐに強制執行の手続きを行い、残りの慰謝料を回収できなければ、請求側としては分割払いの提案を受けにくいでしょう。

そこで、分割払いの支払いを提案する場合には、請求側から公正証書の作成と公正証書の作成費用を負担するように求められることが多いでしょう。

ただ、公正証書を作成すると、裁判手続をすることなく直ちに強制執行に着手することができますので、慎重に検討しましょう。

公正証書の作成費用は慰謝料額の金額によりますが、2万円から5万円程が多いでしょう。

両親や親族に立て替えてもらう

慰謝料がどうしても支払えない場合は、両親や親族に立て替えてもらうという方法もあります。両親や親族に事情を伝え、立て替えてもらえないかお願いしてみましょう。

ただし、請求されているのは両親や親族ではありません。あくまで請求されているのはあなた自身です。たとえ両親であっても、支払い義務などありませんし、到底無理な頼みであることを承知した上で、誠実な態度でお願いをしてみましょう。

自己破産を検討する

慰謝料以外にもクレジットカードや消費者金融等の借入があり、減額や分割払いを試みたとしても支払えない場合には、自己破産を検討するほかありません。

慰謝料も免責されるか

不貞行為の慰謝料も破産の対象となります。

自己破産をしたとしても、破産に適さない債務があると、これについては免責されません。免責とは、債権者に対する支払いの責任を免除されることです。

不貞行為による慰謝料債権もその他の破産債権と同様に免責の効力が及びます。

非免責債権となれば免責されない

慰謝料が非免責債権に該当すれば、免責されません。

債務の性質によっては免責されないものもあります。これを非免責債権と呼びます。

例えば、以下の債権が非免責債権とされています。

非免責債権の一例

①破産者が悪意で加えた不法行為に基づく損害賠償請求権(破253条1項2号)

②破産者が故意・重過失によって加えた人の生命又は身体を害する不法行為に基づく損害賠償請求権(破253条1項3号)

不貞慰謝料は、人の生命や身体を害する不法行為ではありませんので、②にはあたりません。他方で、DVによる損害賠償請求であれば、②に該当する余地はあるでしょう。

他方で、①における悪意とは、積極的に害する意図を指します。そのため、不貞慰謝料のケースで、不貞相手が不貞配偶者が既婚者であることを知っていただけではなく、積極的に夫婦関係を破壊しようとした場合には、①の非免責債権に該当する可能性があるかもしれません。

慰謝料請求された際にしてはいけないこと

慰謝料請求された際は、請求を無視すること、借金で支払うことは、絶対してはなりません。

請求は無視しない

請求は無視せず、何らかの応答をし、話し合いを進めていきましょう。

請求を無視していると、裁判を起こされる可能性があります。そのまま裁判も無視していれば、相手の請求は勝訴判決という形で確定し、強制執行という手続きに移行される恐れがあります。強制執行をされてしまえば、銀行預金といった個人資産を差し押さえられてしまったり、給与を差し押さえられたりする危険があります。相手の言い値の金額をそのまま差し押さえられることにもなるため、絶対に請求を無視してはなりません。詳細は後述します。

借金もしない

いくらお金が足りないからといって、安易に借金で支払うのもやめましょう。特に消費者金融からの借金は利息も高く、あなたの生活すら圧迫する恐れがあります。目先のことだけでなく、将来のご自身の生活も考慮した上で行動しましょう。借金をせずに慰謝料の減額交渉や分割払いの交渉を進めましょう。

慰謝料請求を無視することによる不利益

慰謝料を支払えないとしても、これを放置することは絶対に避けるべきです。

訴訟提起や職場等に押しかけられる

通常、本人又は弁護士を通じて慰謝料の支払いを求める内容証明郵便が送付されます。これを受領しなかったり、受領したものの何らの回答もしなければ、訴訟提起されることになります。

また、慰謝料請求の通知をしたにもかかわらず、これを無視し続ける態度に憤慨して、相手方によっては、実家や職場に乗り込むなどの無茶な対応をしてくるケースもあります。

判決が確定する

裁判所から訴状が送達されても、これを受領しなければ就業場所(勤務先)に送達されたり、付郵便送達という特殊な送達方法により訴状の送達が行われてしまいます。この場合、たとえ原告の請求が法外に高額であったとしても、原告の請求をそのまま認める内容の判決が裁判所から出される可能性があります。訴状の受領を拒否したとしても、訴訟手続きは止まりませんので、訴状の受領拒否は無意味な抵抗といえるでしょう。

仮に、訴状を受け取った場合、答弁書を提出したり、指定された期日に出頭しなければ、先ほどと同様に請求を全部認容する判決が出されます。

判決後、2週間以内に控訴しなければ、原告の請求をすべて認める判決が確定してしまい争うことはできなくなります。

差押えされる

判決確定後、差押えにより強制的に慰謝料を回収されるリスクがあります。

差押えの対象は、預貯金だけでなく給与収入や退職金、生命保険の解約返戻金も含みます。

請求側が義務者の財産を知らなかったとしても、第三者からの情報取得手続きや弁護士会照会を通じて、主要な銀行口座を調査することができてしまいます。

合意がまとまったら書面化しよう

無事に相手が減額や分割払いに応じてくれたのであれば、後のトラブルを防止するためにも、合意した内容については示談書として書面化することを忘れてはいけません。

示談書を作成していれば、後になって追加で請求されても支払いに応じる必要などありませんし、相手が裁判を起こしてきたとしても強い証拠となってくれます。

▶慰謝料調停に関する裁判所の解説はこちら

弁護士に依頼することのメリット

慰謝料請求をされた場合、弁護士に依頼するのは賢明な対処法の1つです。

弁護士に依頼をすれば弁護士費用がかかってしまうデメリットはありますが、個人で交渉を続けるよりも、慰謝料の減額や分割払いに応じてもらえる可能性が高くなります。

さらには、相手方やその代理人弁護士と直接交渉することは、精神的にも相当な負担を招きます。

弁護士は法律のプロであると同時に、交渉のプロでもあります。そもそも慰謝料を支払う必要があるのか、請求されている慰謝料が妥当であるのかについても、的確な判断ができます。そして、あなたが少しでも有利になるよう交渉を進めていってもらえます。

弁護士への依頼後は、弁護士が交渉の窓口となってくれるため、相手と直接やり取りする必要がなくなります。基本的には弁護士からの報告を待っていれば良いだけです。

しかし、弁護士に依頼するとなれば費用倒れになる恐れがあります。そこで、まずは弁護士への相談からはじめてみましょう。その際に、依頼するとしたらどの程度費用がかかるのか、どの程度減額が見込めるのかを確認し、費用倒れにならないことを確認しましょう。

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慰謝料請求に困ったら弁護士に相談することを強くおすすめします。

そもそもお金がないのだから弁護士に依頼などできないと感じる方も多いでしょうが、昨今では無料相談に応じてくれる法律事務所が数多くあります。無料相談を利用して、弁護士からアドバイスをもらうだけでも、今後の指針を決めることができます。慰謝料請求をされて困っている方は、まずは弁護士に相談することからはじめてみましょう。

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