コラム
最終更新日:2023.08.12

単身赴任中の浮気問題|単身赴任中の浮気が発覚した時の対応を弁護士が解説 

離婚問題 単身赴任中の浮気 単身赴任中の浮気の兆候や調査方法

夫の単身赴任中、夫が浮気をしていることがわかった場合、「夫と離婚をする」、「浮気を解消させたい」、「浮気相手に慰謝料を支払わせたい」など、色々な方向性があり得ます。

夫の浮気が分かり、感情を抑えきれなくなる心情は理解できます。ただ、いずれの選択肢においても、一旦冷静になり、あなたにとってどのような選択肢が望ましいのか、その選択肢においてどのような行動が適切であるかを考えなければなりません。

本記事では、単身赴任中の夫の浮気問題を解説します。

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単身赴任中の浮気の理由

配偶者が単身赴任をしている場合、赴任先で浮気をしていないか、不安になる方は多いでしょう。

実際、単身赴任中に浮気をされてしまっているケースは少なくありません。どうして単身赴任中に浮気が多いのでしょうか。

単身赴任中に浮気に手を染める理由は以下のようなものが考えられます。

浮気の理由

  • 寂しさの解消
  • 時間の制限がない
  • 独身気分
  • 発覚しにくさからの油断

寂しさから

単身赴任をすると、それまで毎日寝食をともにしていた家族から離れ、一人きりで生活をすることになるので孤独を感じることになります。孤独を感じてしまうと、その寂しさを紛らわせるため、浮気に走ってしまう可能性が高まります。

時間の制限がないから

家族と一緒に生活をしている間は、夜の決まった時間までに帰宅しないといけなかったり、休日には家族の時間を作ることも多いでしょう。しかし、単身赴任中は仕事以外の時間はすべて自由に使うことができてしまうので、その時間で浮気に走ってしまうことが増えてしまいます。

独身気分に戻ってしまうから

単身赴任では一人暮らしをすることになるので、独身時代のような解放感を感じる方も多く、家族がいる意識が薄れて、つい浮気に走ってしまうことも多いです。

浮気が発覚しにくい環境から

仮に浮気願望がある方でも、家族と同居している間は発覚を恐れて浮気に手を出さない場合も多いでしょう。しかし、単身赴任中は家族の目から離れるので、発覚のリスクが感じにくくなります。そのため、もともと浮気願望があるような方が単身赴任になるとタガがはずれて実際に浮気手を出してしまいます。

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単身赴任先での浮気の兆候

夫が単身赴任をしていると、生活を共にしていない分、浮気の兆候を察知しにくいといえるでしょう。そのような中で、単身赴任特有の浮気の兆候を紹介していきます。

自宅に戻る回数や連絡の頻度が減少している

単身赴任中であっても、定期的に自宅に戻ったり連絡は取り合うでしょう。しかし、ある時期からその頻度が少なくなったり、消極的になったりした場合には、浮気をしている可能性があります。

オンライン通話に消極的かどうか

単身赴任中はお互いに顔を見る機会がなくなるため、オンライン通話を利用する場合も多いでしょう。しかし、オンライン通話をすると単身赴任先の部屋の様子が映り、浮気の証拠が映ってしまう可能性があります。そのため、浮気をしている場合はオンライン通話を避ける傾向があります。

部屋に不自然な変化があるかどうか

単身赴任先に出向いたり、オンライン通話をした際に、部屋に不自然な変化がある場合があります。たとえば異性向けの持ち物があったり、あまりきれい好きではないのに極端に整理されていたりすると、浮気をしている可能性があります。

アポなし訪問を嫌がるかどうか

相手を喜ばせるために、単身赴任先にアポなしでサプライズ訪問することもあるでしょう。その際は浮気の現場を目にすることがなかったとしても、それはたまたまかもしれません。もし浮気をしている場合は、このようなアポなし訪問をとても嫌がるはずです。

スマホを片時も手放さない

帰省中や単身赴任宅に訪問中、風呂場にまでスマホを持ち込むなど、夫がスマホを片時も離そうとしない場合、それは浮気をしている兆候の一つです。

また、頻繁にスマホで誰かとLINEや電話でやりとりをしている場合も、浮気の兆候といえます。

スマホ内にマッチングアプリがインストールされている場合には、浮気をしているい確立は非常に高いといえます。

関連記事|旦那の浮気チェック方法とは?浮気の対処法や証拠収集について弁護士が解説します

単身赴任の浮気調査の方法

浮気の兆候があれば、浮気を裏付ける証拠の収集を行います。

浮気(不貞行為)とは

浮気の証拠を収集するにあたって、浮気(不貞行為)とは何かを理解しておくことが必要です。

慰謝料の根拠となる浮気とは不貞行為を指しています。

不貞行為とは、配偶者以外の異性と性行為を行うことです。異性と外食に行って食事をするだけの行為は肉体関係を伴わないため、不貞行為には当たりません。

関連記事|不貞行為とは何か?どこからが不貞行為かを弁護士が解説します

証拠収集のポイント

浮気を追及する場合、証拠を集めることが最も重要です。

浮気が疑われる場合には、メールやSNS、通話記録などに怪しいものがあれば、証拠として残しておきましょう。

自ら浮気現場を目撃した場合には写真や動画撮影などで証拠を残しましょう。

浮気(不貞)の証拠方法

浮気(不貞行為)を証明するための証拠は様々あります。不貞行為を理由とした慰謝料請求や離婚請求をする場合には、不貞行為を証明できる証拠を計画的に収集しておくことが重要です。

証拠には、それだけで不貞行為を証明できるものから、その他の証拠との掛け合わせで証明できるものまで様々あります。

ラブホテルの入室や退室の写真
・LINEやメールの履歴
・性行為それ自体の写真や動画
・異性との宿泊の写真やメッセージ
・ラブホテルの会員カード
・ラブホテルを利用したクレジットカードの履歴
・ラブホテルに行ったことを示す位置情報
・コンドームを使用した形跡
・性玩具の購入履歴

弁護士や探偵への相談

単身赴任中は物理的に距離が離れているため、自分の力だけで証拠を集めることは大変です。

そのような場合は、弁護士や探偵などに調査を依頼することが考えられます。ただ、探偵事務所に依頼する場合には、過大な費用負担とならないように留意しましょう。

単身赴任中の浮気防止策

単身赴任中は、夫婦や家族が離れ離れになります。できるだけ夫婦関係を良好とするためにも、単身赴任中の浮気は防止したいところです。

浮気防止策

  • 家族の痕跡を残す
  • 毎日連絡をする
  • 定期的に面会する

家族の痕跡を残しておく

浮気相手は既婚者であることを知らないで浮気をしている場合もあります。既婚者であることをわからせるだけで、浮気を寄せ付けないようにことができることもあります。

毎日欠かさず連絡する

できる限り毎日電話やビデオ通話をするようにします。

子供がいる夫婦であれば、夫婦間のやりとりだけでなく、子供を交えたやりとりを時間のある限り行います。

精神的な繋がりを持ち続けることで、物理的な距離感をカバーします。

定期的に会いに行く

単身赴任先に定期的に会いに行ったり、連絡を密にとることで、孤独感をやわらげたり、家族の存在を忘れさせないことで、浮気をする気を起こさせないようなポジティブなコミュニケーションを心がけましょう。

浮気発覚時の対応

夫の浮気が発覚したとしても、必ず離婚するわけではありません。夫婦関係の修復に努めるご夫婦は多くいます。しかし、浮気発覚時の初動を誤ってしまうと、夫婦関係の修復を難しくします。また、離婚や慰謝料請求を考えているとしても、無計画に動いてしまうと大きな失敗を招きかねません。

夫と話し合いをする

夫の浮気を知ってもなお、夫婦関係の修復を希望する場合には、夫との話し合いをするべきでしょう。浮気については、あやふやにするのではなく、掴んでいる証拠を提示し、こちらが夫の浮気をはっきりと認識していることを伝えるべきと考えます。

これを踏まえて、夫婦間で夫婦関係の修復のために何が必要であるかを見つめ直しましょう。夫婦関係を維持する場合でも、覚書や合意書を作成しておくべきケースもあります。

不倫相手との関係解消

不倫が発覚したあとも離婚をせずに関係の修復を希望する場合は、まず不倫相手との関係解消をさせなければなりません。二度とそのような関係を持たないよう、連絡先を消して、連絡を取り合わないことを誓約書などで誓わせることが考えられます。場合によっては不倫相手に対して、関係の解消を求める警告書や慰謝料請求を行います。

同居の再開を検討する

不倫相手との関係解消ができたとしても、そのまま単身赴任を継続するとまた浮気を繰り返してしまうのではないかと不安になるでしょう。そのため、仕事の都合もあると思いますが、転勤や職などの選択肢も含め、同居を再開することも検討しましょう。

慰謝料請求

浮気が発覚した場合、浮気相手に対して慰謝料を請求することができます。

ただし、単身赴任中だと、既婚者であることを知らず、知らないことについて過失もないような場合もあり得ます。その場合は慰謝料請求が認められないことがあります。

法的に主張を組み立ててきちんと請求をできるよう早い段階から弁護士に相談することを検討しましょう。

まとめ

単身赴任中には浮気が起きてしまうきっかけが多くあります。どうしてそうなってしまうのかをきちんと理解して意識しておくことで、単身赴任中も夫婦間の信頼関係を保ちながらよいコミュニケーションをとっていくことを心がけましょう。

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慰謝料請求の流れ

浮気(不貞行為)を行った夫や不貞相手に対して慰謝料請求をすることができます。夫との夫婦関係を維持する場合には、不貞相手のみに対して慰謝料請求することが多いでしょう。

収集した証拠の検証

浮気を察知した後、収集した浮気の証拠を検証します。不貞行為があることを十分に証明できるかを改めて検討しましょう。不貞行為の証明が十分であるかは専門的な判断を要しますので弁護士に相談するようにしましょう。

内容証明により通知する

証拠の検証ができれば、不倫相手に対して慰謝料の支払いを求める通知をします。

口頭やラインで支払いを求めることもできます。しかし、口頭の場合には、請求の内容が曖昧になってしまいます。また、ラインやメールの場合、請求側の本気度が伝わりにくいでしょう。

そこで、不倫相手に対して慰謝料請求をする場合には、内容証明郵便により通知するべきでしょう。

内容証明郵便の文案については、弁護士に相談することも検討しましょう。

交渉する

慰謝料請求をした後、相手方と交渉を進めていきます。中には、何らの反応もないケースもあります。その場合には、訴訟提起を検討するほかありません。

相手方からの反応がある場合、不貞行為を認めていれば、慰謝料額の調整が交渉のメインとなります。他方で、不貞行為それ自体を否認する場合には、収集している不貞行為の証拠を提示したり、把握している不貞行為の具体的な内容を主張し、不貞行為を認めるように促します。

合意書を作成する

交渉の結果、合意ができれば合意書(示談書)を作成します。

合意書には、慰謝料額やその支払日、接触禁止・口外禁止、違反した場合の違約金の規定、清算条項を定めることが多いでしょう。

慰謝料を分割払いとする場合には、分割払いの回数や期限の利益を失う条件等を記載します。分割払いの場合には、公正証書の作成も検討しましょう。

訴訟提起する

相手方が通知書を無視する場合や交渉の結果合意に至らない場合には、訴訟提起します。

訴訟では、当事者双方が不貞行為や慰謝料額等について主張反論を繰り返します。自身の主張を裏付けるために客観的な証拠の提出も行います。当事者双方の訴訟活動を通じて審理を進めていきます。

審理が尽くされた段階で裁判所から和解による解決を勧められます。

和解による解決ができれば終結となります。

和解による解決ができなければ証人尋問(当事者尋問)をした上で判決となります。

▶慰謝料調停に関する裁判所の解説はこちら

慰謝料額の相場

浮気・不倫の慰謝料額の相場は、50万円から300万円までかなり幅が広いです。

離婚した場合 150万円〜200万円
・別居した場合 120万円〜150万円
・同居継続   50万円〜100万円

さらに、不貞行為の結果、不貞相手が妊娠、出産に至っている場合には、慰謝料額は高額になる傾向です。

その他にも、婚姻期間、子供の有無、浮気の期間や回数等の事情を考慮して慰謝料額を決めていきます。

夫婦関係が破綻しているとの反論

不貞相手から、浮気の時点で夫婦関係がすでに破綻していると反論されるケースが多いです。

単身赴任をしており、夫婦が物理的に離れていたとしても、それだけで夫婦関係が破綻していると解されることはありません。

単身赴任をしていても、夫婦間のやりとり、自宅への帰省、生活費の送金など、夫婦関係としての実態があれば夫婦関係は破綻していません。

それに対して、既に離婚協議を開始しており、自宅への帰省や連絡等もなくなっている場合には、夫婦関係が破綻していると判断される可能性はあるでしょう。

既婚者であることを知らなかったとの反論

不倫相手が、夫が既婚者であると知らなかったと反論することがあります。

不貞行為の慰謝料が認められるためには、浮気相手において、夫が既婚者であることを知っている(故意)または、知らなかったとしても知らないことに落ち度があること(過失)が必要です。

過失が認められるためには

過失が認められるためには、『この人、既婚者ではないか?』と疑念を持つ機会があり、それにも関わらず十分に調査しなかったのであれば過失が認定されます。

確かに夫が単身赴任をしている場合、同居している場合と比べて、その生活状況から既婚者であることを知ることは難しいこともあるでしょう。

しかし、男性の年齢・自宅内の状況・連絡が取れる時間帯や面会できる時間帯・浮気相手と男性の関係(同僚・知人等)を踏まえて、疑念を持つ機会があったのに、既婚者であることを尋ねたりするなどしなければ過失は認められる可能性があるでしょう。

他方で、結婚相談所、独身限定のアプリ、独身限定の集まり等で知り合い、独身であると強く信じても致し方ない状況であれば過失は否定される可能性があります。

単身赴任中の浮気の問題は弁護士に相談を

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単身赴任中の浮気は、夫婦関係を大きく傷つける行為です。しかし、夫婦関係の修復に努めながら、不貞相手に対して慰謝料請求をする場合もあれば、夫婦関係の修復を諦めて、離婚手続きを進めていくこともあるでしょう。いずれのケースであっても、一人で手続きを進めていくのは、相当な精神的な負担を引き起こします。

一人で抱えることは、さらなる精神的な負担を招きますので、弁護士に相談するようにしましょう。

弁護士・中小企業診断士。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。町のお医者さんに相談するような気持ちで、いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。趣味はゴルフと釣り、たまにゲームです。

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