「入院中の親が夜中にトイレへ行こうとして転倒し、頭を打って亡くなった」 「リハビリ中に付き添いが離れた隙に転倒し、そのまま寝たきりになってしまった」
入院中の転倒・転落事故は病院の責任が問われることも多く、医療機関で発生する事故の中でも特に件数の多い類型です。日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業の年報(平成28年度)によれば、転倒事故は年間768件、転落事故は74件が報告されており、報告された医療事故全体の約2割を占めています。
高齢の患者さんの場合、転倒をきっかけとする骨折や頭部外傷(急性硬膜下血腫・脳出血など)により重い後遺症が残るだけでなく、骨折後に寝たきりとなり、肺炎を併発して死亡に至るケースも少なくありません。
もっとも、転倒・転落事故が起きたからといって、直ちに病院の責任が認められるわけではありません。実際の裁判では、病院の責任が認められた例と否定された例がはっきりと分かれています。その分かれ目はどこにあるのでしょうか。
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転倒・転落事故で病院が負う法的責任
診療契約に基づく「安全配慮義務」
病院は、患者との診療契約に基づき、単に治療を行うだけでなく、入院患者が転倒・転落しないよう配慮すべき義務(安全配慮義務)を負っています。
入院中の患者の生命・身体を守るためになすべき義務は、疾病の治療そのものにとどまらず、患者の具体的な症状や状態を適時に把握し、それに応じた看護上の措置をとることまで含まれると考えられています。
病院がこの義務に違反し、患者に損害が生じた場合、病院は債務不履行(民法415条1項)に基づく損害賠償責任を負います。また、看護師などの医療従事者が不注意によって患者を転倒・転落させた場合には、その従事者自身が不法行為責任(民法709条)を、病院が使用者責任(民法715条1項)を負うこともあります。
なお、安全配慮義務は病室内に限られません。裁判例には、デイケアの送迎サービス中の転倒について、診療契約と送迎契約が一体となった契約に付随する義務として、送迎の際にも患者の生命・身体の安全を確保すべき義務を病院側が負うと判断したものがあります(後述の東京地判平成15年3月20日)。
医療過誤・医療事故における損害賠償の基本的な考え方は、こちらの記事で解説しています。
医療過誤とは?医療事故・医療ミスとの違いから損害賠償の要件まで弁護士が解説
「転倒=病院の責任」ではない
重要なのは、病院が負う義務は「絶対に転倒・転落させない」という結果を保証するものではないという点です。
裁判では、①病院側が当該患者の転倒・転落を具体的に予見できたか(予見可能性)、②その予見を前提に、結果を回避するための措置を講じていたか(結果回避義務)という枠組みで、注意義務違反(過失)の有無が判断されます。適切な防止措置を講じていたにもかかわらず事故が起きてしまった場合には、注意義務違反なしと判断されることになります。
裁判所はどう判断するのか:3つのステップ
裁判実務では、転倒・転落事故の注意義務違反は、おおむね次の順序で検討されます。
- その患者に関する転倒・転落リスクの具体的な予見可能性 年齢、症状、検査結果、薬剤の服用状況、転倒・転落歴の有無などの事情から、当時どのような転倒・転落リスクが予見されたかを具体的に検討します。抽象的に「高齢者だから転ぶかもしれない」という程度では足りず、具体的な予見可能性が求められます。
- 予見可能性を前提とした結果回避義務の内容 そのリスクを回避するために、どのような転倒・転落防止措置をとるべきだったかを検討します。
- その措置を実際に実施したか 義務として要求される措置が、現実に実施されていたかを検討します。
「転倒・転落アセスメントスコアシート」
多くの医療機関では、患者ごとの転倒・転落リスクを評価するため、「転倒・転落アセスメントスコアシート」を導入しています。これは、転倒・転落に関する危険因子を点数化し、合計点数からその患者の危険度を導き出すものです。
例えば、東京都病院経営本部作成の「転倒・転落防止対策マニュアル(平成29年改訂版)」に掲載されている例では、次の7項目を評価します。
- 年齢(70歳以上など)
- 活動(足腰の弱り、麻痺、車椅子の使用など)
- 認識(不穏行動、理解力の低下など)
- 排泄(夜間トイレに起きる、排泄時介助が必要など)
- 神経系に作用する薬剤(麻薬、睡眠薬、抗精神病薬など)
- その他の薬剤(緩下剤、降圧剤・利尿剤など)
- 環境(入院・転室直後、点滴・ドレーン類の存在など)
合計点数に応じてリスクレベルが判定され、レベルに応じた防止対策や看護計画が立案・実施される仕組みです。評価は入院時だけでなく、一定期間ごと、患者の状態が大きく変化したとき、転倒事故を起こしたときなどに見直されます。
このアセスメントシートは、訴訟においても、病院側の予見可能性・結果回避可能性を判断するための重要な証拠資料として用いられています。実際、シートに基づくリスク評価と防止対策が適切に行われていたことを根拠に、病院の責任を否定した裁判例が複数あります。裏を返せば、シートの評価内容や、評価に応じた防止対策に問題があったことを立証できれば、病院の責任が認められる方向に働くのです。
「看護記録の客観的な記載」
予見可能性の判断で見落とせないのが、看護記録の存在です。
後述する東京地判平成14年6月28日では、裁判所は看護記録を詳細に引用し、患者と看護師の会話のやりとりや、「時々ボーッとする」「血糖値が安定しないので要注意」といった客観的な観察記録を分析したうえで、患者が指示をいったん理解してもこれを失念して立ち上がるなどの行動に及ぶことは病院側で予見できたと判断しました。
つまり、看護師との会話が一見成立していて「判断能力に問題がない」ように見える患者であっても、看護記録に記録された客観的な病状の記載から、予見可能性が肯定されることがあるのです。患者側にとって、看護記録がいかに重要な証拠であるかを示す例といえます。
結果回避措置の具体例
予見されたリスクに応じて病院がとるべき措置としては、次のようなものが想定されます。
- ベッド柵の設置、低床ベッドの使用、ベッド周囲の危険物の除去
- 離床センサー(ベッドセンサー・マットセンサー)の設置
- ナースコールの指導と、コール時の速やかな対応
- 排尿・排便パターンを踏まえた頻回のトイレ誘導や定期的な訪室
- 移乗・歩行・トイレ・リハビリ時の介助、見守り体制の確保(付き添いを離れる場合の対応を含む)
- リハビリで使用する器具(歩行器等)の適切な選択と、使用方法の説明・指導
- ナースステーションに近い病室への変更
例えば、リハビリ中に見当識障害のある患者のそばを離れる場合、「動かないでね」と声をかけるだけでは足りず、患者を固定する、いったんリハビリを中断するなどの措置まで求められると判断された例があります。また、患者が夜間もベッドから降りてトイレに行こうとする傾向があるのであれば、夜間であっても訪室を省略せず、一定時間ごとの見回りを行う義務があると考えられる場合もあります。
「身体拘束をしなかったこと」は過失になるのか
ご家族から「転ばないように拘束しておくべきだったのではないか」というご意見をいただくことがありますが、この点は注意が必要です。
かつて医療機関や介護施設では、転倒・転落防止のために抑制帯などによる身体拘束が広く行われていましたが、患者の尊厳・QOLの観点から、現在は身体拘束を限定する方向で実務が進んでいます。厚生労働省が平成13年に公表した「身体拘束ゼロへの手引き」では、身体拘束が許されるのは、①切迫性(生命・身体が危険にさらされる可能性が著しく高いこと)、②非代替性(拘束以外に代替する方法がないこと)、③一時性(行動制限が一時的であること)の3要件をすべて満たす「緊急やむを得ない場合」に限られるとされています。
最高裁も、夜間せん妄のあった入院患者をミトン(抑制具)で拘束した行為の適法性が争われた事案(最判平成22年1月26日民集64巻1号219頁)で、入院患者の身体を抑制することは、その患者の受傷を防止するなどのために必要やむを得ないと認められる事情がある場合にのみ許容されるとの判断を示しました。
このような実務・判例の状況からすると、患者を身体拘束しなかったからといって、直ちに転倒・転落防止義務に違反したことにはなりません。むしろ、拘束以外の現実的な防止措置(センサー、トイレ誘導、見守りなど)が尽くされていたかが、責任判断の中心になります。
実際の裁判例:責任が認められたケース・否定されたケース
病院の責任が認められた裁判例
リハビリ中に付き添いが離れた間の転倒死亡事故(東京地判平成14年6月28日)
てんかん発作で入院した79歳の患者(場所的見当識障害、糖尿病、重度の視力障害あり)が、座位保持のリハビリ中、付き添いの看護師が「動かないでね」と声をかけて離れた間に一人で立ち上がろうとして転倒し、頭部を打撲して死亡した事案です。
病院側は、転倒直前にも患者が同様の指示に従えていたことなどから転倒は予見できなかったと反論しましたが、裁判所は、看護記録に残された客観的な病状(発作の再発リスクや見当識障害)からすれば、指示をいったん理解しても失念して立ち上がり、バランスを崩して転倒することは予見可能であったとして、予見可能性を肯定し、損害賠償請求を認めました。声かけだけでは結果回避措置として不十分と評価された例です。
デイルームからトイレに向かった際の転倒事故(熊本地判平成30年10月17日)
転落の危険性が高いと評価され、トイレの際には職員が付き添うこととされていた患者(89歳)が、看護師に声をかけずに一人でトイレに行き、転倒して頸髄損傷による後遺障害を負った事案です。
裁判所は、患者が一人で車椅子を操作してトイレに行く様子が見られていたことなどから、速やかに介助できるよう見守るべき注意義務があったとして、病院側に約2,800万円の損害賠償責任を認めました。患者が声をかけずに行動したことについて、裁判所は、患者の認知機能の低下が重度で意思疎通に支障があったことなどを踏まえ、過失相殺を認めませんでした。
送迎バス降車直後の転倒事故(東京地判平成15年3月20日)
デイケアに送迎付きで通院していた78歳の認知症患者が、送迎バスを降りた直後、介護士が踏み台を片付けている間に、舗装部分と未舗装部分の境目で転倒して大腿部の骨折を負い、入院後に寝たきりとなり、約4か月半後に肺炎で死亡した事案です。
裁判所は、診療契約と送迎契約が一体となった契約に基づく安全確保義務を認めたうえで、患者の検査結果(貧血の進行、体重減少)などから転倒のリスクは予見可能であり、介護士が目を離さないよう指導するか、送迎バスに配置する職員を増員するなどの措置により事故は防げたとして、病院側の責任を認めました。
この判決の注目点は2つあります。第一に、転倒による骨折と、その後の肺炎による死亡との間の相当因果関係が認められたこと(高齢者が骨折後に肺炎を併発して死亡に至ることは予見可能とされました)。第二に、患者が外形上は自立歩行可能で、簡単な指示は理解できたことなどから、6割の過失相殺がなされたことです。
ICUのベッドからの転落死亡事故(高松高判令和4年6月2日)
ICUに入院中の患者がベッドから転落して脳死状態になった後、その約3か月半後に死亡した事案です。医師らが、患者が不穏を起こした上で、徐々に不穏を強めた結果ベッドから転落する可能性を予見することができたにもかかわらず、ICUの人員を常時1名確保していなかったために結果回避義務違反があるとして、医師らの過失と結果との因果関係を認め、病院側の損害賠償責任が認められました。近時も転倒・転落事故で病院の責任を認める判決が出ていることを示す例といえます。
病院の責任が否定された裁判例
深夜の歩行中に転倒し脳出血で死亡した事案(広島地裁三次支部判平成26年3月26日)
転倒歴があり、危険度が高いと評価されていた高齢患者が、深夜3時ころに一人で歩き始めて転倒し、脳出血により死亡した事案です。
裁判所は、①日中にベッド周囲を歩くことはあったもののベッド上で過ごすことが多く、入院中、夜中に目を覚まして歩いていたような様子は窺えず、しかも、就寝時に睡眠剤を使用していたこと、転倒したのは初回事故の一回に限られること、②当直看護師は六階に二名しかおらず、四六時中患者を観察し続けることが不可能であること、③過疎地域である病院の所在地に照らすと、そのような当直の人的態勢が直ちに不適切であったとも言い難いこと、④歩行訓練の際には見守りを実施し、ベッド周囲の障害物は除去していたことなどを理由に、病院においては、転倒することがあるかもしれないという予測可能性はあったとしても、本件事故発生時刻である午前3時ころを含む深夜に目を覚まして歩き始めることまで具体的に予測可能であったということは困難であるといわざるを得ず、転倒防止義務違反は認められないと判断しました。
ベッドからの転落により死亡した事案(岡山地判平成26年1月28日)
入院患者がベッドから転落し、急性硬膜下血腫により死亡した事案です。
裁判所は、病院が入院に際して介助の有無等の事情を聴取したうえで、転倒転落アセスメントシートを利用して危険を評価していたこと、寝返りによる転落は、ベッド柵を上げることで十分に対処できることなどを考慮し、ベッドから転落することを防止する措置に関する注意義務違反があったと認められないとして、病院の責任を否定しました。
裁判例から見える「分かれ目」
これらの裁判例を比較すると、責任の分かれ目は次の点にあることがわかります。
- 病院がその患者の転倒リスクを具体的に予見できたか。予見可能性は、看護記録の客観的な記載、検査結果、転倒歴などから認定される(抽象的な危険では足りない)
- アセスメントシートによるリスク評価と、評価に応じた防止対策が実際に機能していたか
- 院内ルールや看護計画で定められた対応(付き添い・見守りなど)が守られていたか。声かけだけで足りるか、固定・中断・増員などの対応まで必要かは、患者の状態による
- 過去に転倒があった場合、その後の原因検討と再発防止策が講じられていたか。第1転倒後は通常より高い注意義務が課されうる
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責任が認められるかどうかは、看護記録やアセスメントシートの内容次第で結論が変わります。医療事故の経験がある弁護士が、記録の取り寄せから見通しの分析までサポートします。初回相談無料(30分)。
転倒と死亡との因果関係
高齢の患者さんが転倒により骨折し、寝たきりとなった後、肺炎などを併発して亡くなるケースは少なくありません。この場合、「死因は肺炎であって転倒ではない」として、転倒と死亡との因果関係が争われることがあります。
確かに、死亡の直接の原因が転倒ではない場合、転倒と死亡の因果関係が認められないことはあります。
しかし、前記の東京地判平成15年3月20日は、高齢者が骨折後に肺炎を併発して死亡に至ることは通常予見可能であるとして、転倒と死亡との相当因果関係を認めました。転倒事故から死亡までに数か月が経過していても、死亡を含めた損害の賠償を請求できる可能性があるのです。「直接の死因が違うから」と諦める前に、専門家にご相談ください。
転倒後の対応にも注視
転倒・転落の場面そのものだけでなく、事故後の対応も重要です。
転倒・転落時にまず確認すべきは頭部打撲の有無とされており、頭部を打った可能性があるのに医師への報告や画像検査、経過観察が適切に行われず、硬膜下血腫などの発見が遅れて重篤化した場合には、転倒後の対応について別途責任を問える可能性があります。
また、事故後にカルテへ「追記」がなされることがありますが、追記された記録はその信用性が裁判で争われることがあります。事故前後の記録がどのように作成されたかも、専門的な検討のポイントになります。
損害賠償として請求できるものと減額される事情
病院の責任が認められる場合、治療費、入院雑費、付添看護費、入通院慰謝料のほか、後遺障害が残った場合には後遺障害慰謝料・逸失利益、死亡の場合には死亡慰謝料・逸失利益・葬儀費用・近親者慰謝料などを請求できます。
一方で、賠償額の算定では次の点が争いになりえます。
- 過失相殺:患者自身の行動が事故に寄与したとして、賠償額が減額されることがあります。前記の東京地判平成15年3月20日では、患者が外形上自立歩行可能であったことなどから6割の過失相殺がなされました。他方、熊本地判平成30年10月17日のように、患者の認知機能の低下が重度である場合には過失相殺が否定されることもあり、患者の判断能力の程度が重要な考慮要素となります。
- 素因減額:患者がもともとの疾患や障害を理由に、減額が主張されることがあります。
このように、責任の有無だけでなく金額面でも、事案に即した専門的な検討が必要です。
事故が起きたときにとるべき対応
① 病院に事故状況の説明を求める
いつ・どこで・どのような状況で事故が起きたのか、事故前のリスク評価や看護体制はどうだったのかについて、病院に説明を求め、その内容を日時とともに記録しておきましょう。
② 証拠を確保する(カルテ・看護記録・アセスメントシートの開示)
転倒・転落事故の裁判では、診療記録に基づいて事実認定が行われます。実際の裁判例でも、裁判所は看護記録を詳細に引用して患者の病状や病院側の認識を認定しており、記録の内容が勝敗を分けるといっても過言ではありません。確保すべき記録は次のとおりです。
- 診療録(カルテ)、検査記録
- 看護記録(訪室・ナースコール対応の記録、患者との会話のやりとり、看護師が観察した患者の様子)
- 転倒・転落アセスメントスコアシート
- 看護計画、リハビリ計画書・リハビリ記録
- 事故報告書(インシデント・アクシデントレポート)
これらの記録は病院側が保有していますから、患者側としては、裁判前の段階で開示請求を行い、内容を検討して、病院の過失を可能な限り具体的に特定することが重要です。病院が開示に応じない場合や、開示までに不自然に時間がかかる場合、改ざんのおそれがある場合には、裁判所を通じた証拠保全も検討します。
カルテ開示の具体的な手順や、証拠保全については、こちらの記事で詳しく解説しています。
医療過誤の証拠収集・カルテ開示の方法とは?弁護士が手順と注意点を解説
③ 時効に注意する
病院に対する損害賠償請求権には消滅時効があります。起算点の考え方には専門的な検討が必要ですので、詳しくはこちらの記事をご覧ください。
医療過誤の時効は何年?消滅時効の起算点と注意点を弁護士が解説
④ 早めに弁護士へ相談する
転倒・転落事故は、裁判例でも結論が分かれているとおり、「責任を問えるケース」と「不可抗力といわざるを得ないケース」の見極めが難しい分野です。アセスメントシートや看護記録を法的観点から分析し、予見可能性・結果回避義務違反を組み立て、因果関係や過失相殺の見通しまで立てるには、医療事件の知識と経験が不可欠です。
ご家族が直接病院と交渉すると、感情的な対立が深まり、十分な説明を受けられないまま話し合いが行き詰まってしまうことも少なくありません。弁護士が代理人となることで、証拠に基づいた冷静な交渉が可能になります。
まとめ:記録を確保し、「仕方ない」と諦める前にご相談を
入院中の転倒・転落事故について病院の責任が認められるかは、①その患者の転倒リスクを具体的に予見できたか、②リスクに応じた防止措置(センサー、トイレ誘導、見守り、介助、リハビリ時の付き添いなど)が実際に講じられていたか、③転倒後の対応が適切だったか、という点から判断されます。身体拘束をしなかったこと自体は、直ちに過失とはなりません。また、転倒後に肺炎などを併発して亡くなられた場合でも、死亡との因果関係が認められる可能性があります。
判断のカギを握るのは、看護記録やアセスメントシートなどの客観的な記録です。これらを早期に確保し、専門的に分析することが、適切な解決への第一歩となります。
難波みなみ法律事務所では、医療事故・医療過誤に関するご相談をお受けしています。「これは病院の責任なのか判断がつかない」という段階でも構いません。初回相談は無料(30分)ですので、大阪・関西圏で入院中の転倒・転落事故にお悩みの方は、お気軽にご相談ください。
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