コラム
最終更新日:2023.09.25

離婚調停の服装|調停手続の流れや調停委員との話し方を弁護士が解説します|難波みなみ法律事務所

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

「離婚調停の服装はどうすればいいのか」とお悩みでしょうか?

離婚調停の服装に決まりはありません。とはいえ、調停委員の印象を良くするためには、常識的な服装がオススメです。清潔感があり、派手過ぎない服装を心がけましょう。

本記事では、離婚調停に出席する際の服装や持ち物などについて弁護士が解説しています。離婚調停を控えている方は、ぜひ最後までお読みください。

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離婚調停とはどのような場か

離婚調停は、離婚するか否か、細かい離婚条件はどうするかに関して、裁判所において話し合う場です。

話し合いは2名の調停委員を介して行われます。当事者が交互に部屋に入り、調停委員に自分の言い分を伝える形で進行します。夫婦が同席して、直接話し合いをするわけではありません。

調停は、あくまでも話し合いです。とはいえ裁判所で行われる以上、多少の緊張感はあります。

関連記事|離婚調停とは?離婚調停の流れや時間、調停成立後の流れを弁護士が解説

服装の基本的なポイント

離婚調停の際の服装に決まりはありません。

しかし、調停委員も同じように人間ですから、服装や髪型などの外観から本人の発言に対して抱く印象も左右されるかもしれません。

そこで、調停委員の印象を良くするには、常識的な服装をするべきです。以下で、男女別にポイントをまとめました。

男性の服装

男性の場合には、スーツを選ぶのが無難です。

スーツの選び方

仕事用にお持ちのスーツ、ネクタイ、ワイシャツ、ビジネスシューズを着用するのがよいでしょう。手持ちのものでよく、調停のためにわざわざ仕立てる必要はありません。

普段着の場合

適したスーツがない、調達する時間もないといったケースでは、普段着の着用も選択肢になります。

ただし、ジャージやサンダル・半ズボンといったラフ過ぎる格好は避けてください。調停の場であえて着用する服装とは言えません。調停委員に「しっかりしていない」「子どもを育てられるのか怪しい」といった印象を持たれかねません。

女性の服装

女性の場合には、男性よりは幅広い選択肢があります。

スーツの選び方

女性についても、スーツを着た方がより誠実な印象を与えられるでしょう。派手な色は避けてください。

お持ちでない方は、わざわざ用意する必要はありません。

普段着の場合

実際には、女性でスーツを着てこられる方は少数派です。普段着でも構いません。

無難なのは、オフィスに着ていくような服装です。派手過ぎず、清潔感のある服装を心がけてください。

高級ブランドの服を着たり、高価な宝飾品を着用する必要はないでしょう。養育費や財産分与などの金銭を請求する際には、お金を持っていると思われ、不利になってしまいます。

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髪型やメイクについて

服装だけでなく、髪型やメイクも調停委員に与える印象を大きく左右します。

男性の髪型やひげ

男性は、過度な長髪よりも短髪の方が、調停委員からの印象が良いでしょう。色については、金髪など派手だと印象を悪くするおそれがあります。

ひげは剃り残しがないようにした方が良いでしょう。普段からひげを伸ばしている方は、きれいに整えましょう。

女性の髪型とメイク

女性の髪は、黒髪や茶髪など目立たない色にして、派手過ぎる色は避けた方が良いでしょう。

メイクもなるべく控えめにした方が良いです。濃い化粧や強すぎる香水は好ましい印象は与えないでしょう。

調停当日の持ち物

調停当日の持ち物がわからない方も多いでしょう。

持ち物としては、以下が挙げられます。

家庭裁判所からの通知書

家庭裁判所から届いた通知書(呼出状)は必ず持っていきましょう。通知書には、日時、場所、持ち物等が記載されているため、必ず事前に目を通して当日持参してください。

調停について裁判所に確認する際には事件番号がわかると便利ですが、事件番号は通知書に記載されています。 

主張書面などの書類

事案に関係する書類があれば、持参するようにしましょう。他にも、自分(または相手)が提出した書類や、考えをまとめた紙があれば、話し合いの際に手元資料として使えます。できれば、すぐに内容を確認したり引用できるようにするため、書類をファイリングしてインデックスを貼り付けるなどして書類の整理をしておくことが大切です。

養育費などの金銭を支払ってもらう側であれば、口座番号がわかる通帳などがあると便利です。

証拠資料

裁判所に提出していないもので、他に調停の際に証拠となる資料があれば持参してください。

たとえば以下が考えられます。

● 不倫の証拠(写真、メッセージのやりとりなど)

● DVの証拠(写真、診断書など)

● 収入がわかる書類(源泉徴収票など)

もっとも、調停の進行に応じて提出することも可能です。はじめからすべて用意しなくても構いません。

身分証明書

最初の調停期日では、調停委員から本人確認を求められます。運転免許証・パスポートなどの身分証明書も持参してください。

印鑑

書類に印鑑を押す場面もあるので、準備してください。実印である必要はありません。

筆記用具やメモ

話し合いの内容や、次回までの準備事項をメモするための筆記用具・メモ帳も持参するとよいです。なお、録音や録画は禁止されています。

スケジュール帳

調停の最後には、次回の日時を決めます。スケジュール帳などの予定がわかるものを持参してください。

時間をつぶせるもの

調停は当事者が交互に部屋に入って話をするため、相手が話している間は待ち時間です。待ち時間は通常は30分、場合によっては1時間程度になるケースもあります。スマートフォン、本・雑誌など、時間をつぶせるものがあると便利です。

持ち込めない私物

地域差はありますが、家庭裁判所に入庁する際に、エントランスで所持品検査を実施している地区もあります。大阪家庭裁判所の本庁では持ち物検査を行なっています。

ライター、カッターやはさみ等の刃物は、持ち込み禁止とされていますので、退庁するまで裁判所で保管されます。

裁判所内で禁止されていること

裁判所の中では、録音や写真撮影の全てが禁止されています。調停委員との会話や調停委員からの指示内容を正確に記録するために録音をしているケースが散見されます。

しかし、裁判所内の録音や写真撮影は禁止されています。調停委員とのやり取りは、ノートやパソコンを用いて記録するようにしてください。

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調停委員への印象

離婚調停を有利に進めるポイントのひとつが、調停委員を味方につけることです。

調停委員への印象を良くするために知っておくべきポイントをまとめました。

調停委員とはどのような人か

調停委員は、以下の条件のいずれかを満たす人から選ばれます。

● 弁護士資格を有する

● 民事・家事の紛争の解決に有用な専門的知識経験を有する

● 社会生活の上で豊富な知識経験を有する

実際に調停委員になっているのは、弁護士をはじめとする専門家、地域の有力者などです。年齢は原則40歳以上70歳未満とされており、60代が多くなっています(参考:民事調停委員及び家事調停委員の数(令和3.4.1現在)|日本調停協会連合会)。

身だしなみに注意

調停委員の多くは、高齢で社会的地位が高い人です。身だしなみが整っていないと悪い印象を抱かれるおそれがあります。

清潔感のある服装

服装は、常識的かつ清潔感があることを意識してください。

しわが目立つなど、だらしない印象を与えるべきではありません。高価な服や宝石を身に着けるのも、お金があると思われてしまうので避けてください。

髪型や化粧

髪型や化粧は、派手にし過ぎないでください。

落ち着いた印象を持たれるように、控えめかつ清潔感のある見た目を心がけましょう。

言動に注意

いくら見た目に気をつけても、言葉遣いや態度が悪ければ印象を損ねてしまいます。以下の点に注意しましょう。

話し方(敬語)

調停中は敬語を使用してください。いくら不満があっても、タメ口だと常識を疑われてしまいます。

特に気をつけて欲しいのが、暴力的な言葉遣いです。たとえばDVやモラハラを疑われている側が威圧的な言葉を使っていると、「本当にしていそうだ」と偏見を持たれかねません。

調停委員に対しては、丁寧かつ冷静に話し、感情的にならないようにしましょう。感情的な当事者は、あまり良い印象を持たれません。

相手への配慮

調停委員や相手方への配慮を忘れないようにしてください。

相手方の主張が気に食わないからといって、悪態をつくのは避けましょう。調停委員の話にも耳を傾け、独善的ではないと示せると印象が良くなります。

▶離婚調停手続きに関する裁判所の解説はこちら

調停手続は弁護士に相談を

多くの人にとって調停手続は初めての経験です。ただでさえ、相手方と対立関係にありストレスの溜まる状況で、お一人で調停手続きの対応を抱えてしまうと、相当な心身の負担を受けるでしょう。

調停手続きの服装をはじめ、調停手続きの対応については、専門家である弁護士に相談するべきです。

初回30分相談無料にて対応しております。一人で悩まずにまずはお問い合わせください。対応地域は、大阪府全域、和歌山市、和歌山県、奈良県、その他関西エリアお気軽にご相談ください。遺産相続の問題は当事務所にご相談を。

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