コラム
公開日: 2026.10.10

不倫慰謝料の相場はいくら?増減要素と計算を弁護士が解説

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。大阪弁護士会所属(登録番号49544)、大阪中小企業診断士会所属(登録番号 420113)、幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回、15回、75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコム、ココナラ、弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

不倫慰謝料の相場はいくら?誰にいくら請求できるか|大阪なんば・心斎橋 難波みなみ法律事務所
まず結論
Q. 不倫(不貞)の慰謝料はいくらですか。
A. 公式な算定表はなく、金額は事情ごとに個別に決まります。裁判例を分析した研究では中央値はおおむね150万円で、多くは数十万円から300万円程度に収まりますが、不貞で離婚に至ったなど被害が重いほど高くなり、事情が重なれば300万円を超える例もあります。離婚・別居・同居という結果は重要な判断材料ですが、それだけで金額が機械的に決まるわけではありません。
Q. 誰に請求できますか。
A. 不貞をした配偶者と、その不貞相手の両方に請求できます。二人は共同で責任を負うため、合計で受け取れる額は一つの慰謝料額が上限で、二重取りはできません。なお不貞相手に対して「離婚したこと自体」の慰謝料を請求できるのは、原則として離婚させる意図で不当に関係を壊した特段の事情がある場合に限られます(最高裁平成31年2月19日判決)。
Q. 慰謝料を増やすにはどうすればよいですか。
A. 不貞を裏づける客観的な証拠を確保し、婚姻期間の長さ・子への影響・不貞による別居や離婚といった「被害の大きさ」を具体的に示すことが基本です。感情的な金額の主張ではなく、事実と証拠の積み上げが増額につながります。

配偶者の不倫が分かったとき、多くの方がまず知りたいのは「慰謝料はいくら取れるのか」です。この記事では、不倫(法律上は「不貞行為」)の慰謝料について、裁判例から見た金額の相場観と金額を左右する要素、誰にいくら請求できるか、請求の進め方を、大阪・難波の弁護士が解説します。離婚の手続き全体の進め方や、時効の詳しい計算は、記事末尾の関連記事で詳しく扱っています。

数字で見る不倫慰謝料の相場

不倫慰謝料には、交通事故のような公式な算定表も、一律の基準額もありません。金額は、不貞の時点で婚姻関係がどのような状態だったか、不貞によってどれだけ婚姻生活が壊れたか、不貞の期間や態様、精神的苦痛の程度などを総合して、個別に決まります。離婚・別居・同居という「結果」は重要な判断材料ですが、それだけで金額が機械的に決まるわけではありません。

裁判例の金額分布

近時の裁判例を分析した研究では、認容額は150万〜199万円が最も多く、次いで100万〜149万円で、中央値はおおむね150万円とされています。別の分析では200万〜300万円台の事案が多いとされ、高額な事案では500万〜700万円に達した例もあります。対象や分類が異なるため、すべてに当てはまる固定相場ではありませんが、「数十万円から300万円程度に多くが収まり、事情が重なればそれを超える」という大まかな見取り図として参考になります。

代表的な裁判例(金額と事案の特徴)

金額は「幅」ではなく、具体的な事案ごとに認定されます。実際の裁判例を見ると、事情の重さがそのまま金額に表れていることが分かります。

▼ 表は横にスクロールできます
金額事案の特徴裁判所・年月日
300万円不貞開始時に婚姻関係は破綻しておらず、相手は既婚と知っていた。不貞期間・婚姻生活の状況等を考慮東京地判平成27年2月3日
300万円不貞が長期にわたり、その結果として別居に至った大阪地判平成11年3月31日
200万円主たる責任は不貞をした側にあり、不貞相手の責任は副次的と評価東京高判昭和60年11月20日
100万円子を残して家庭の平和を崩壊させたが、不貞相手は受け身で、婚姻関係も実質的に希薄化していた事案東京地判平成10年7月31日

上記の100万円の事例(東京地判平成10年7月31日)は、不貞相手が積極的に誘惑したのではなく妻の側が主導したこと、長男の妊娠以降10年以上にわたり夫婦の性的関係がなく婚姻関係が実質的に希薄になっていたこと、夫の側にもその一因があったことなど、金額を抑える方向の事情が重なった事案です。それでも、幼い子を残して家庭の平和を完全に崩壊させた点で、不貞相手の責任自体は認められました(裁判所も責任を認めるかどうか「疑問がないわけではない」と述べつつ、最終的に慰謝料100万円を認めています)。同じ「家庭を壊した」ように見える事案でも、不貞相手がどれだけ主導したか、不貞前の婚姻関係がどの程度保たれていたかによって金額が大きく変わることを示す例です。

このほか、不貞関係が解消され、被害を受けた側が配偶者を宥恕して不貞相手の責任を強く追及しなかった事案で50万円とされた例や、既婚男性との関係を15年以上続け子をもうけて同居した事案で不貞相手に500万円を認めた例(例外的に高額)もあります。なお、これらは不貞相手への慰謝料で、不貞をした夫や妻に対する離婚慰謝料はさらに別枠です(長期別居や一方に専らの破綻原因がある事案で1,000万円とした例もあります)。いずれも各事案の具体的事情を前提とした認定で、金額だけから一律の基準を導くことはできません。

弁護士の視点 相談の場で「相場は300万円と聞いた」と言われることがよくあります。確かに上限に近い例はありますが、それは長い婚姻期間・子の存在・不貞が原因での離婚といった事情が重なったケースです。最初に高い数字だけが独り歩きすると、交渉でかえってまとまりにくくなります。自分のケースがどの位置にあるのかを、事情に即して冷静に見積もることが、結果的に早期の解決と納得につながります。

そもそも不倫(不貞)の慰謝料とは

日常語の「不倫」「浮気」は、法律上は不貞行為という言葉で扱われます。慰謝料を請求できるのは、民法が不法行為による精神的損害の賠償を認めているからです(民法709条・710条)。

「不貞行為」とは配偶者のある人が自由な意思で肉体関係を持つこと

不貞行為とは、配偶者のある人が、配偶者以外の人と自由な意思に基づいて肉体関係を持つことをいいます。食事やメールのやり取りだけでは、原則として不貞行為とは評価されません。ただし、肉体関係が直接証明できなくても、宿泊を伴う外出の繰り返しなど、関係の実態から不貞があったと推認される場合はあります。

慰謝料は「精神的苦痛」に対する賠償

慰謝料とは、不貞によって受けた精神的苦痛を金銭に換算した損害賠償です(民法710条)。治療費のように領収書で金額が決まるものではないため、婚姻生活がどれだけ傷つけられたかという評価によって金額が定まります。だからこそ、被害の大きさを具体的な事実で示すことが重要になります。

最高裁は、不貞行為で侵害される利益を「婚姻共同生活の平和の維持という権利又は法的保護に値する利益」と位置づけています。不貞行為は、この利益を侵害する行為として、配偶者にもその相手にも責任が生じ得ます。だからこそ、不貞の時点で婚姻関係がどのような状態だったかが、金額を大きく左右します。

誰に請求できるか|配偶者と不貞相手の両方

不貞行為の慰謝料は、不貞をした配偶者とその不貞相手の両方に請求できます。二人は共同してあなたの婚姻生活を侵害したと評価されるため、連帯して責任を負います。

合計で受け取れるのは慰謝料額が上限(二重取りはできない)

重要なのは、配偶者と不貞相手の両方に請求できるとしても、受け取れる総額は、認められる慰謝料額が上限だという点です。たとえば慰謝料が200万円と評価される事案で、不貞相手から全額の支払いを受ければ、不貞をした夫(または妻)に対して重ねて同額を請求することはできません。二人のどちらから回収するか、どう分担させるかという問題になります。

一方が立て替えて支払った場合、その人はもう一方に対して、負担部分に応じた求償(肩代わりした分の請求)をすることがあります。示談の際には、後からこの求償が起きないよう、求償権の扱いまで取り決めておくことが実務上は大切です。

不貞相手に「離婚したこと自体」の慰謝料は原則請求できない

見落とされやすいのが、不貞相手に対して「離婚に至ったこと自体」の慰謝料を請求できるかどうかです。最高裁は、不貞相手は、単に不貞に及んだだけでなく、夫婦を離婚させることを意図して婚姻関係に不当に干渉し、離婚のやむなきに至らせたと評価すべき特段の事情がない限り、離婚そのものに伴う慰謝料の責任は負わないと判断しました(最高裁平成31年2月19日判決)。

ただし、これは「離婚という結果」に対する慰謝料の話です。不貞行為そのものによる精神的苦痛への慰謝料は、この判決があっても不貞相手に請求できます。両者は、侵害された利益が異なるものとして区別されています。実務では、この区別を踏まえて、どの損害をどちらに請求するかを組み立てます。

慰謝料額を左右する主な増減要素

慰謝料は、次のような事情を総合して決まります。自分のケースにどの要素があるかを整理すると、見込み額の見当がつきやすくなります。

▼ 表は横にスクロールできます
要素増額に働きやすい事情減額に働きやすい事情
婚姻期間長い(築いてきた生活が大きい)短い
子の有無未成年の子がいる子がいない
不貞の期間・回数長期・多数回・継続的短期間・一度きり
結果別居・離婚に至った関係が修復された
主導性・計画性不貞相手が積極的に働きかけた受け身だった
婚姻関係の状態不貞前は円満だった不貞前から破綻に近かった
事後の対応反省や謝罪がなく不誠実誠実に謝罪し関係を清算した
精神的被害の重さうつ病・自殺未遂など重い精神的被害が生じた—
時期の悪質性妊娠中・出産直後、または闘病中の不貞—

これらは一つの事情だけで金額が決まるものではなく、組み合わせで評価されます。下2つのような事情は増額に働き得るものですが、あれば必ず一定額が上乗せされるという性質のものではありません。

「婚姻関係が既に破綻していた」かどうかは大きな分かれ目

不貞相手が責任を負うのは、不貞の時点で、まだ平穏な婚姻共同生活という保護されるべき利益があったからです。そのため、不貞が始まった時点ですでに夫婦関係が破綻していた場合には、不貞相手の慰謝料責任が否定されることがあります(最高裁平成8年3月26日判決の考え方)。「破綻していたから払わない」という反論は、不貞相手側が持ち出す典型です。もっとも、破綻を主張する側がそれを立証しなければならず、単に「夫婦仲が悪かった」という程度では破綻とは認められません。この点は後の章で詳しく扱います。

弁護士の視点 増減要素のなかで、ご自身で最も証拠化しやすいのは「不貞の期間・回数」と「結果(別居・離婚)」です。これらは日付や事実で示せます。逆に「婚姻関係が円満だったか」は、相手から破綻を主張されたときの反論材料になるため、普段のやり取りや家族の記録が後で効いてきます。何を手元に残すかで、交渉の土台が変わります。

請求の進め方|証拠・交渉・調停/訴訟

不倫慰謝料の請求は、大きく次の流れで進みます。離婚そのものの手続き(協議・調停・訴訟の進め方)は関連記事で詳しく解説しているため、ここでは慰謝料請求の骨格に絞ります。

1証拠を確保する
肉体関係やその継続を推認させる客観的な資料を集めます。実務でよく使われるのは、ラブホテルへの出入りの写真、調査報告書、領収書、理由のない外泊・休日の外出、メールや保存画像、相手方宅への宿泊を示す車両の記録などです。ラブホテルの写真は、人物の顔が鮮明で、入るときと出るときの両方がそろっていることが重要です。メールや報告書だけでは肉体関係を直接示せないこともあるため、複数の事情を組み合わせて立証します。
2請求の相手と金額を定める
配偶者・不貞相手のどちらに、どの損害を、いくら請求するかを組み立てます。二重取りができない点、求償の扱いを踏まえて方針を決めます。
3交渉(示談)
書面で請求し、金額・支払方法・接触禁止や口外禁止などの条件を話し合います。多くの事案はこの段階で解決します。合意は、後の蒸し返しを防ぐため必ず書面(できれば公正証書)に残します。
4調停・訴訟
交渉がまとまらなければ、裁判所の手続きに移ります。慰謝料だけなら地方裁判所・簡易裁判所の訴訟、離婚とあわせて請求するなら家庭裁判所の調停・訴訟が舞台になります。

どの段階でも、「いくらが妥当か」という相場観を持って交渉に臨めるかどうかで結果が変わります。相手方は減額を狙って様々な主張をしてくるため、次の章の反論を押さえておくことが重要です。

相手が必ず持ち出す反論と、その限界

慰謝料を請求すると、配偶者や不貞相手の側は、支払いを免れたり減額したりするために、次のような主張をしてくることがよくあります。それぞれに限界があります。

「もう夫婦関係は破綻していた」

最も多い反論です。確かに、不貞の時点で婚姻関係が破綻していれば、保護される利益がなかったとして不貞相手の責任が否定されることがあります。しかし、破綻を主張する側が、不貞より前にすでに夫婦関係が修復困難なまでに壊れていたことを立証しなければなりません。単なる不仲、口論、家庭内別居といった程度では、破綻とは認められないのが通常です。立証責任が相手側にあるという点は、こちらにとって強い反論の起点になります。破綻を主張されたときは、家族旅行の写真、日記や手帳、当時の予定が分かる書面など、不貞のころも夫婦の生活が続いていたことを示す資料で反証します。

「自由な恋愛だった/相手が独身だと思っていた」

恋愛であっても、相手に配偶者がいることを知りながら、または不注意で知らずに肉体関係を持てば、責任を免れません。免れるのは、相手に配偶者がいることを知らず、知らないことに落ち度もなかったという例外的な場合に限られます。「知らなかった」という言い分だけで当然に責任がなくなるわけではありません。

「少額しか払えない」

支払能力は、分割払いなどの支払方法の問題であって、慰謝料として認められる額そのものを下げる理由にはなりません。資力を理由にした安易な減額要求に、そのまま応じる必要はありません。

注意:一方で、こちらが先に不貞をしていた、暴力があったなど、婚姻破綻にこちら側の責任がある事情は、金額に影響します。自分に不利な事情も含めて見立てておくことが、交渉で足をすくわれないために大切です。

時効に注意|放置すると請求できなくなる

慰謝料請求には期限(消滅時効)があります。不貞行為と、その相手が誰かを知った時から3年が原則です(民法724条)。この期間を過ぎると、相手から時効を主張され、請求が認められなくなるおそれがあります。

ここで注意したいのが、不貞をした配偶者(夫・妻)に対する慰謝料です。夫婦の一方が他方に対して持つ権利は、婚姻が続いている間は時効が完成せず、離婚などで婚姻が解消した時から6か月を経過するまでは時効にかかりません(民法159条)。そのため、不貞を知ってから3年以上が経っていても、まだ離婚していない場合や離婚して間もない場合には、配偶者への慰謝料請求が時効で消えていないことがあります。これに対し、不貞相手(第三者)への請求にはこの例外は及ばず、原則どおり知った時から3年の時効が問題になります。

なお、不貞相手に対して「離婚したこと自体」の慰謝料を請求できる例外的な場合には、その起算点は離婚が成立した時と整理されます。いずれにしても、時効は交渉を始めたり裁判上の請求をしたりすることで更新・完成猶予が可能です。時効が心配なケースほど、早めに対応を検討してください。時効の数え方や、期限が迫ったときの具体的な延ばし方は、関連記事で詳しく解説しています。

デメリット・よくある誤解

慰謝料請求を考えるとき、次のような誤解でつまずく方が少なくありません。先に正しておきます。

誤解1:不倫なら必ず300万円取れる → 300万円に近い例は、長い婚姻期間・子の存在・不貞が原因での離婚など事情が重なったケースです。多くの事案はそれより低い水準に収まります。
誤解2:メールや食事だけでも慰謝料を取れる → 原則として肉体関係(またはそれが推認できる事情)が必要です。親密なやり取りだけでは不貞行為とは評価されにくいのが実務です。
誤解3:配偶者と不貞相手の両方から満額を取れる → 受け取れる総額は慰謝料額が上限で、二重取りはできません。
誤解4:証拠は後から集めればよい → 時間が経つと証拠は失われ、時効も進みます。関係を問い詰める前に証拠を確保しておくことが、結果を大きく左右します。

また、請求には精神的な負担や、相手方との紛争が長引くリスクもあります。何を目的にするのか(金銭の回収か、関係の清算か、再発防止か)を整理したうえで進めることをおすすめします。

よくある質問

Q. 不倫の慰謝料の相場はいくらですか。

A. 公式な算定表はなく、金額は事情ごとに個別に決まります。裁判例を分析した研究では中央値はおおむね150万円で、多くは数十万円から300万円程度に収まりますが、離婚に至ったなど被害が重いほど高くなり、事情が重なれば300万円を超える例もあります。離婚・別居・同居という結果は重要な判断材料ですが、それだけで金額が機械的に決まるわけではありません。

Q. 配偶者と不倫相手の両方に請求できますか。

A. できます。ただし二人は連帯して責任を負うため、受け取れる総額は認められる慰謝料額が上限で、二重取りはできません。一方が支払った場合、もう一方への求償が問題になります。

Q. 不倫相手にだけ慰謝料を請求することはできますか。

A. できます。配偶者との婚姻関係を続けたい場合などに、不貞相手だけに請求することは可能です。ただし受け取れる額の上限は、配偶者と不貞相手を合わせた慰謝料額と同じです。

Q. 肉体関係の証拠がなくても請求できますか。

A. 直接の証拠がなくても、宿泊を伴う外出の繰り返しなど、肉体関係を推認させる事情が積み重なれば、不貞と認められることがあります。まずは手元の資料を弁護士に確認してもらうことをおすすめします。

Q. 相手に「もう夫婦関係は壊れていた」と言われました。

A. 不貞の時点で婚姻関係が破綻していたことは、そう主張する相手側が立証しなければなりません。単なる不仲や口論の程度では破綻とは認められないのが通常です。あきらめる前に、具体的な事情を弁護士に相談してください。

Q. 離婚しない場合でも慰謝料は請求できますか。

A. できます。離婚するかどうかにかかわらず、不貞行為による精神的苦痛に対して慰謝料を請求できます。ただし、離婚に至らない場合は、離婚した場合より金額が低く評価される傾向があります。

Q. 慰謝料に時効はありますか。

A. あります。原則として、不貞行為と相手が誰かを知った時から3年です(民法724条)。この期間を過ぎると請求が認められなくなるおそれがあります。交渉や裁判上の請求で時効の進行を止められるため、早めの対応が大切です。なお、不貞をした配偶者への慰謝料は、婚姻が続いている間と離婚から6か月の間は時効が完成しません(民法159条)。

Q. 不倫相手に「離婚したこと」の慰謝料を請求できますか。

A. 原則として請求できません。不貞相手が離婚そのものの慰謝料責任を負うのは、夫婦を離婚させる意図で関係に不当に干渉し、離婚のやむなきに至らせた特段の事情がある場合に限られます(最高裁平成31年2月19日判決)。もっとも、不貞行為そのものへの慰謝料は別途請求できます。

Q. 慰謝料を増やすにはどうすればよいですか。

A. 不貞を裏づける客観的な証拠を確保し、婚姻期間の長さ・子への影響・不貞による別居や離婚といった被害の大きさを具体的に示すことが基本です。感情的な金額の主張ではなく、事実と証拠の積み上げが増額につながります。

Q. 弁護士に依頼するとどんなメリットがありますか。

A. 証拠が不貞の立証に足りるかの見極め、相場に照らした適正額の設定、相手の減額主張への反論、示談書・公正証書の作成までを任せられます。相手方と直接やり取りする精神的負担も軽くなります。

Q. 弁護士費用や探偵の調査費用も相手に請求できますか。

A. 裁判では、弁護士費用は認められた慰謝料のおおむね1割程度が損害として認められるのが一般的で、全額が相手負担になるわけではありません。探偵・興信所の調査費用は、裁判所の判断が分かれており、相当因果関係がないとして認められず慰謝料算定の一事情として考慮されるにとどまる例もあれば、必要な範囲で損害と認められる例もあります(認められる場合も全額とは限りません)。示談交渉では、これらをどう扱うかは当事者の取り決め次第になります。

不倫・不貞の慰謝料でお悩みの方は、難波みなみ法律事務所へ

慰謝料は、証拠と事情の示し方で結果が大きく変わります。「いくら請求できるのか」「この証拠で足りるのか」を、事情に即して一緒に見立てます。元裁判官の弁護士が在籍し、損害算定や立証の見立てもお伝えできます。初回30分は無料です。

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監修:難波みなみ法律事務所(大阪なんば・心斎橋)代表弁護士 南 宜孝(大阪弁護士会・登録番号49544)。初回相談30分無料。電話 06-6786-8103(受付9:00〜22:00)/LINE相談可。本記事は一般的な解説であり、個別の結論は事情により異なります。

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