コラム
更新日: 2026.08.31

Googleの悪い口コミを削除する方法|事業者向けに弁護士が解説

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。大阪弁護士会所属(登録番号49544)、大阪中小企業診断士会所属(登録番号 420113)、幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

ネット誹謗中傷対策, 事業者向け 大阪の弁護士が解説, Googleの悪い口コミを削除する方法
まず結論
お店の悪い口コミは削除できますか?
削除できる場合があります。ポリシー違反の口コミや、事実無根で名誉・信用を毀損する口コミは、Googleへの報告または裁判所の削除仮処分で削除できます。ただし、実際の体験に基づく主観的な感想(「まずい」「対応が遅い」等)は、原則として削除できません。
どうやって削除するのですか?
まずGoogleに報告(無料)し、応じない場合は裁判所に「削除仮処分」を申し立てます。2022年にGoogleが日本で法人登記したことで、東京地方裁判所での削除手続きが以前より容易になりました。
投稿者に損害賠償を請求できますか?
できる場合があります。発信者情報開示で投稿者を特定し、法人の信用毀損として損害賠償(50万〜100万円が目安)を請求できます。ただしGoogleアカウントの投稿者特定は容易でないこともあります。

Googleマップ(Googleビジネスプロフィール)の悪質な口コミは、来店数や売上に直結するため、事業者にとって深刻な問題です。もっとも、すべての悪い口コミを消せるわけではありません。この記事では、削除できる口コミ・できない口コミの線引き、3つの削除方法、Googleへの報告手順と裁判所の削除仮処分、投稿者への損害賠償までを、大阪の弁護士が解説します。

1削除できる口コミ・できない口コミ

Googleの口コミが削除できるかは、「Googleのポリシー違反にあたるか」または「名誉毀損など違法といえるか」で決まります。単なる低評価やネガティブな感想は、正当な表現として削除できません。

削除できる可能性が高い削除が難しい
事実無根の内容(来店していない客・嘘の被害報告)実際の体験に基づく主観的な感想(「まずい」等)
なりすまし・競合による不正な低評価正当な批判・改善要望
無関係な内容・スパム・宣伝接客や品質への率直なクレーム(真実の範囲)
個人情報・従業員への誹謗中傷公益性・真実性が認められる指摘
名誉・信用を毀損する虚偽の事実の摘示星の数(★1)だけで本文がないもの
ポイント「前提となる事実を示さず、単に『おいしくない』などと述べる感想」は削除できません。削除の可否は、具体的な事実の摘示があり、それが虚偽かどうかが分かれ目です。

2口コミを削除する3つの方法

方法費用・特徴向いているケース
① Googleに報告(削除依頼)無料。ただし削除されないことも多い明らかなポリシー違反
② 投稿者へ削除請求投稿者が判明している場合。内容証明等相手が特定できる・関係者の投稿
③ 裁判所の削除仮処分Googleを相手に申立て。確実性が高い①で消えない違法な口コミ

まずは無料の①を試し、応じない場合に③の法的手続きへ進むのが一般的な流れです。②は投稿者が特定できる場合に限られます。

3Googleへの削除報告の手順

STEP1 Googleマップ(またはGoogle検索)で自店のクチコミを開く
STEP2 対象の口コミ右上の「⋮(メニュー)」→「クチコミを報告」を選ぶ
STEP3 報告理由(スパム、利害の対立、無関係、嫌がらせ等)を選択して送信
STEP4 Googleの審査結果を待つ(数日〜数週間。削除されないこともある)

※ ビジネスプロフィールの管理画面からも報告できます。削除されない場合は、次の法的手続きを検討します。

4裁判所の削除仮処分(法的手続き)

Googleが任意に削除しない場合は、Googleを相手方(債務者)として、裁判所に投稿記事削除の仮処分を申し立てます。人格権(名誉権・名誉感情)に基づく妨害排除請求として、違法な口コミの削除を求めるものです。

2022年以降、手続きが容易になりました

Google LLCが2022年(令和4年)7月に日本で法人登記を完了したため、本店所在地を管轄する東京地方裁判所に申立てが可能になりました。従来必要だった米国発行の資格証明書の取り寄せ・外国送達・翻訳文の提出が不要となり、手続きの負担が大きく軽減されています。

項目目安
管轄裁判所東京地方裁判所(Google日本法人の本店所在地)
担保金(保証金)10万〜30万円程度(手続き終了後に原則還付)
期間おおむね1〜2か月程度
削除の要件権利侵害の明白性(虚偽の事実で信用が毀損されている等)
ポイント仮処分は「権利侵害が明白」といえる事案で有効です。単なる感想や正当な批判では認められません。虚偽であることの証拠(来店記録がない、事実と異なる等)を揃えることが鍵になります。

5投稿者を特定して損害賠償する

悪質な口コミには、削除だけでなく投稿者への損害賠償請求も検討できます。匿名の投稿者は、発信者情報開示請求でGoogle・プロバイダから特定します。特定できれば、法人の信用毀損として損害賠償(名誉毀損では50万〜100万円が目安)や、売上減少などの営業損害を請求できます。

注意Googleアカウントからの投稿は、IPアドレスの保存状況などにより投稿者の特定が難しい場合があります。特定に必要なログは数か月で消えるため、削除と並行して早期に着手することが重要です。

特定・損害賠償の詳しい流れは、発信者情報開示請求誹謗中傷の慰謝料相場の記事もご覧ください。

6事業者が口コミ対応で注意すべきこと

やるべき対応正当な批判には、まず丁寧な返信で誠実に対応する。事実無根の口コミは、証拠(来店記録・やり取り)を保全してから削除・法的手続きを検討する。
やってはいけないこと自作自演の高評価、家族・従業員に書かせるサクラ投稿、投稿者への感情的な反論や個人情報の暴露。これらは規約違反や新たな法的トラブルを招きます。

7よくあるご質問

Q. 星1つだけで文章のない低評価は削除できますか?
原則として削除は難しいです。本文がなく事実の摘示もない評価は、正当な意見表明の範囲とされやすいためです。ただし、来店実態のないなりすましや競合による組織的な低評価が疑われる場合は、報告・法的手続きの対象になり得ます。
Q. Googleに報告すればすぐ消えますか?
必ずしも消えません。Googleの審査で「ポリシー違反なし」と判断されると削除されないため、その場合は裁判所の削除仮処分を検討します。
Q. 削除仮処分の費用はどのくらいですか?
担保金として10万〜30万円程度(手続き後に原則還付)と、弁護士費用がかかります。当事務所の費用は無料相談で見通しをご説明します。
Q. 競合他社が書いたと思われる口コミは削除できますか?
できる可能性があります。競合による投稿は「利害の対立」としてポリシー違反にあたり、虚偽の内容であれば名誉・信用毀損として削除・損害賠償の対象になります。ただし競合が書いた証拠の確保は容易でないこともあります。
Q. 従業員(元従業員)を誹謗する口コミも消せますか?
消せる可能性があります。特定の従業員の名誉やプライバシーを侵害する内容は削除対象になり得ます。従業員本人が被害者として開示・損害賠償を求めることも可能です。
Q. 口コミへの返信で反論してもよいですか?
事実誤認をていねいに正す返信は有効ですが、感情的な反論・投稿者の特定につながる情報・個人情報の暴露は避けてください。かえって信用を損ない、新たな紛争を生むおそれがあります。
Q. 弁護士に依頼するとどこまで対応してもらえますか?
Googleへの削除請求、削除仮処分の申立て、発信者情報開示、投稿者への損害賠償までを一貫して依頼できます。事業への影響を抑えるため、早期のご相談をおすすめします。

Googleの悪い口コミの削除でお困りの事業者の方は、大阪でGoogle口コミ・ネット誹謗中傷の削除に強い弁護士に相談する。大阪・なんばで誹謗中傷・削除・開示請求に対応、初回相談30分無料・土日祝/夜間対応で承ります。

8あわせて確認したい

悪質な口コミは、証拠の保全と手続きの選択で結果が変わります。まずは無料相談で、削除の可否と見通しをご説明します。

06-6786-8103

電話で相談 / LINEで相談 / メールで問い合わせ

初回法律相談30分無料。大阪・全国対応(オンライン相談可)。事業者の口コミ対応の実績があります。

※本記事は一般的な情報提供であり、個別の事案の結論を保証するものではありません。Googleの仕様・手続きは変更される場合があります。具体的な見通しは弁護士にご相談ください。監修:難波みなみ法律事務所 代表弁護士 南宜孝(大阪弁護士会)。

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