コラム
更新日: 2026.08.19

交通事故の後遺障害診断書|書き方・自覚症状の記入例と医師への頼み方を弁護士が解説

難波みなみ法律事務所代表弁護士・中小企業診断士。大阪弁護士会所属(登録番号49544)、大阪中小企業診断士会所属(登録番号 420113)、幻冬舎「GOLDONLINE」連載第1回15回75回執筆担当。法的な問題には、法律の専門家である弁護士の助けが必要です。弁護士ドットコムココナラ弁護士ナビに掲載中。いつでもお気軽にご相談ください。初回相談無料(30分)。

まず結論
後遺障害の審査では、医師や本人から話を聞いてもらえますか?
聞いてもらえません。審査は書類だけで行われます。損害保険料率算出機構の調査事務所が被害者と面談して症状を聴取するわけではなく、提出された書面だけで判断されるからです。つまり後遺障害診断書に書かれていないことは、存在しないのと同じ扱いになります。
自覚症状の欄は、どう書いてもらえばいいですか?
「常にある痛み・しびれ」として書いてもらってください。後遺障害として認定される神経症状は「常時残存する痛み・疼痛・しびれ」だからです。「こわばり」「違和感」「張り」「凝り」といった表現では、認定を受けられないと考えたほうがよいとされています。
医師が後遺障害診断書を書いてくれません。どうすればいいですか?
まず理由を確認してください。「まだ症状固定ではない」「他覚所見がないので書けない」「書き方がわからない」など、理由によって取るべき対応がまったく違うからです。医師は後遺障害診断書の作成について教育を受けているわけではないため、書式の意味を説明すれば応じてもらえることも少なくありません。

交通事故でむちうちや骨折の症状が残ったとき、後遺障害の等級が認められるかどうかは、後遺障害診断書という1枚の書面でほぼ決まります

ところがこの書類は、医師が「治らないこと」を証明するという、普段の診療とは正反対の目的で書くものです。書き慣れていない医師も多く、症状が残っているのに認定されない原因が診断書の記載にある、というケースは実際に起きています。

この記事では、大阪・難波の弁護士が、自覚症状の欄で使うべき言葉と避けるべき言葉を対比で示したうえで、提出前に確認すべき7項目、医師が書いてくれないときの対処、費用と非該当リスクまでまとめます。

後遺障害診断書の内容に不安がありますか

難波みなみ法律事務所は年間500件以上のご相談をお受けしています。交通事故のご相談は初回無料です。

後遺障害診断書とは|なぜこの1枚で等級が決まるのか

後遺障害診断書とは、症状固定の時点でどのような症状が残っているかを主治医が証明する書類です。正式名称は「自動車損害賠償責任保険後遺障害診断書」で、交通事故の賠償請求では全国共通の定型書式が使われます。

審査は「書面審査」である

後遺障害の等級認定は、書類だけを見て判断されます。提出された診断書は損害保険料率算出機構の調査事務所に回され、後遺障害別等級表に照らして等級が決まります。調査事務所が被害者本人と会って症状を聞き取るわけではありません。

ここが最大のポイントです。どれだけ強い痛みが残っていても、後遺障害診断書に書かれていなければ、審査する側には伝わりません。「毎回の診察で先生に伝えていたから大丈夫」とはならないのです。判断の対象になるのは、症状固定時に残っている症状であり、それが記載された書類が後遺障害診断書だからです。

経過診断書との違い

経過診断書後遺障害診断書
目的治療の経過を報告する症状固定時に残った症状を証明する
作成の時期治療中、毎月症状固定の時点で1回
使われ方治療費の支払い後遺障害等級の認定
書式保険会社の様式自賠責の統一様式

等級が付くと賠償額はどう変わるか

後遺障害の等級が認定されると、後遺障害慰謝料逸失利益という2つの損害が新たに立ち上がります。むちうちで多い14級9号と12級13号の慰謝料は次のとおりです。

等級緑本(大阪基準)赤い本自賠責基準
第12級280万円290万円94万円
第14級110万円110万円32万円
これに逸失利益が加わります。14級なら労働能力喪失率5%で5年程度、12級なら14%で10年程度を目安に算定されるのが一般的です。非該当と14級では、最終的な賠償額が100万円単位で変わります。だからこそ、診断書の1行が重いのです。

記載項目のうち、等級に直結する5か所

後遺障害診断書には20近い記入欄がありますが、むちうちや腰痛など神経症状の等級を左右するのは、次の5か所です。

#ここで何が判断されるか
1症状固定日この日付がないと調査自体が始まりません。治療費の打ち切り日が書かれていないかを必ず確認します
2傷病名経過診断書と一致しているか。症状が残っているのに傷病名が消えていないか
3自覚症状最重要。「常時ある痛み・しびれ」として書かれているか。表現ひとつで結論が変わります
4他覚症状および検査結果神経学的検査(腱反射・徒手筋力テストなど)や画像所見が書かれているか
5予後欄
(障害内容の増悪・緩解の見通し)
見落とし多発。「改善する見込み」と書かれていないか
受け取ったら、封をせずに中身を確認してください。後遺障害診断書は医療機関から封筒で渡されることがありますが、そのまま保険会社に出してしまうと、内容を確認する機会がなくなります。訂正を頼めるのは提出前だけです。

自覚症状の書き方|認定されないNG表現と、認定されるOK表現

後遺障害として認定される神経症状は、「常時残存する痛み・疼痛・しびれ」です。裏を返せば、常にあるとは読めない表現で書かれた診断書は、それだけで不利になります。

自覚症状欄は医師が患者から聞いた話を書き取る欄です。つまり伝聞です。だからこそ、重要な欄であるにもかかわらず正確に書かれていないことが起こります。

言い換え早見表

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この書き方だと不利こう書いてもらう理由
首のこわばり頚部痛「こわばり」「違和感」「張り」「凝り」「筋緊張」は、痛み・しびれとは別の症状と読まれます。神経症状の等級は「痛み・疼痛・しびれ」を前提にしているため、これらの語では認定を受けられないと考えたほうがよいとされています
首に違和感がある頚部痛
肩の張り、凝り左肩から左上肢にかけてのしびれ
腰部の筋緊張腰痛
長時間の運転で痛みが出現する常にあるが、長時間の運転で痛みが増悪する条件が付くと「その条件のときだけ痛む」=常時痛ではない、と読まれます。「出現」ではなく「増悪」が正しい書き方です
寒くなると痛む常にあるが、寒いと痛みが増悪する
デスクワークをすると痺れる常にあるが、長時間の事務作業で痺れが増悪する
首が痛い左側頚部から左肩にかけての疼痛部位を具体的に特定してもらいます。どこが痛むのかが特定されていないと、他覚所見や画像所見と結びつきません
「天気が悪いと痛い」は要注意です。条件付きの痛みは常時痛とは言えないと判断されます。ただし、首を動かしたときに痛むという可動時痛は、頚椎など関節部については常時痛と同視しうるとされています。ここは症状の性質によって扱いが分かれる部分です。

医師にどう伝えるか

医師は、診察のたびに患者から聞いた内容を要約して書きます。ですから、症状固定の前の診察で、こちらから整理して伝えておくことが結果を左右します。

  • いつからあるか「事故直後から今日まで途切れずに続いています」
  • どこが「左の首の付け根から、左肩、左腕の外側にかけて」
  • どんな症状か「ズキズキする痛みと、指先まで届くしびれ」
  • 常にあるか「1日中あります。何もしていなくても感じます」
  • 何をすると悪化するか「常にありますが、パソコン作業を2時間ほど続けると強くなります」
  • 生活・仕事にどう支障が出ているか「上を向く姿勢が続けられず、高所の作業を代わってもらっています」
「常にありますが、◯◯すると強くなります」という言い方を覚えておいてください。この一言が「常時痛+増悪因子」という、認定される形の記載につながります。「◯◯すると痛くなります」と言ってしまうと、条件付きの痛みとして書かれてしまいます。
診察のたびに症状を伝え、診療録に残してもらうことにも意味があります。14級9号では症状の一貫性が考慮されます。事故直後から症状固定まで同じ症状を訴え続けていた記録が残っていることが、後になって効いてきます。

診断書の記載でお困りではありませんか

受け取った後遺障害診断書をお持ちいただければ、提出前に内容を確認します。

提出前チェックリスト7項目

むちうち・腰椎捻挫のケースで、提出前に必ず確認したい7点です。ひとつでも欠けていれば、訂正や追記を依頼できないか検討します。

  • 1. 症状の記載漏れがないか自分が訴えていた自覚症状と突き合わせます。伝えたはずの症状が抜けていることは珍しくありません
  • 2. 自覚症状が「常時」の「痛み・しびれ」になっているか条件付きの痛みとして書かれていないか。前章の言い換え表を使って確認します
  • 3. 症状のある部位が具体的に特定されているか「頚部痛」だけでなく、左右や範囲まで書かれていると強くなります
  • 4. 神経学的検査の結果が書かれているか腱反射、徒手筋力テスト(MMT)、感覚検査などで異常所見があるなら必ず書いてもらいます。検査をしているのに記載がないケースが多いところです
  • 5. 画像所見に異常があれば、その旨と画像の種類・撮影日MRIやレントゲンで所見があるなら、何をいつ撮ったかまで書いてもらいます
  • 6. 可動域が制限されていれば、その角度関節の可動域は主要運動と参考運動の両方が必要です。屈曲だけ書かれて伸展が抜けている、といった不備が起こります
  • 7. 予後欄に「緩解」「改善」の記載がないか最重要。次章で詳しく説明します
よくある不備のパターン:自覚症状が一部しか書かれていない/自覚症状を裏づける他覚所見の記載がないか不十分/神経学的検査をしているのに結果が書かれていない/関節可動域の主要運動が抜けている/参考運動が書かれていない。これらのまま等級認定の手続きが進んでしまうことが少なくありません。

予後欄は、空欄のままでもかまいません

予後欄に「将来症状が緩解・改善する見込み」と書かれると、非該当になる可能性が著しく高まります。後遺障害とは将来にわたって症状が残るもののことなので、改善するだろうという記載は、将来残存性を正面から否定してしまうからです。

診断書には「障害内容の増悪・緩解の見通しなどについて記入してください」という欄があります。医師は親切心から「リハビリ継続により改善が見込まれる」などと書いてしまうことがありますが、それが後遺障害の認定を妨げる記載になってしまいます。

この欄は「症状が固定した」と書いてもらうのが最も端的です。そもそも将来の見通しは主治医にも分からないことが多いので、何も書かない空欄のままでも差し支えありません。「良くなるかもしれない」と書くくらいなら、空欄のほうがよいということです。

症状固定日が「治療費の打ち切り日」になっていませんか

症状固定日の記載がないと、後遺障害の調査そのものが始まりません。自賠責の窓口から調査事務所へ書類一式を送って調査を開始してもらうために、この日付が必要だからです。

そのうえで確認したいのが、その日付が正しいかです。

保険会社の治療費打ち切り日を、そのまま症状固定日として書いてしまう主治医がいます。治療期間中に治療費の支払いを打ち切られ、自費で通院を続けた場合に起こりやすいパターンです。打ち切りは保険会社の都合であって、医学的な症状固定とは別物です。

訂正をお願いするときの伝え方

医師に訂正を求めるときは、次の3点を説明すると理解を得られやすくなります。

  1. 症状固定とは、治療の効果が上がらなくなった時点であること保険会社が支払いをやめた日ではなく、医学的な判断であることを確認します
  2. 症状固定後の治療費は、賠償の対象にならなくなること固定日を前倒しにされると、患者本人が不利益を受けます
  3. 後遺障害の認定では治療期間が重要で、打ち切り時点を固定日とすると認定されないおそれがあることこれを知らずに書いている医師もいます
実際に、こうした説明をしたところ「そんなことは知らなかった」として訂正に応じてくれた医師もいます。医師は保険や賠償の実務に詳しいわけではありません。頭ごなしに直してくださいと言うのではなく、なぜ困るのかを説明することが近道です。

傷病名が消えていませんか

経過診断書に書かれていた傷病名が、そのまま後遺障害診断書にも書かれているのが望ましい形です。別の傷病名に変わっていたり、傷病名が消えていたりする場合は、その理由を確認してください。

初診時の傷病名が、その後の検査によって変わること自体はあり得ることで、必ずしも不利にはなりません。問題は症状が残っているのに傷病名だけが消えているケースです。

治癒したから傷病名から外れたのであれば問題ありません。しかし症状が残存しているのに傷病名が消えている場合は、追記をしてもらう必要があります。14級9号の考慮要素である症状の一貫性にかかわる部分なので、診断書の交付を受けたら必ず確認してください。

医師が後遺障害診断書を書いてくれないとき

まず、断られた理由を確認してください。理由によって、取るべき対応がまったく違うからです。

断られた理由対応
まだ症状固定ではない医学的な判断なので、無理に書かせるべきではありません。治療を続けてから改めて依頼します。ただし保険会社の打ち切りと医師の判断がずれている場合は、健康保険に切り替えて通院を継続する方法があります
他覚所見がないので書けない自覚症状だけでも記載してもらえないか相談します。他覚所見がなくても14級9号が認定されるケースはあります(後述の解決事例)。所見がないことと、診断書を書けないことは別です
書き方がわからないもっとも多い理由です。後遺障害診断書の記載例を持参すると応じてもらえることがあります。医師は後遺障害診断書の作成について教育を受けているわけではありません
忙しい・時間がない質問事項を絞り、Q&A形式の書面にして渡すなど、医師の負担を減らす工夫をします
転院していて経過を知らない前医の経過診断書やカルテを取り寄せて渡します。それでも難しければ、症状を継続的に診ていた医療機関に依頼できないか検討します
整骨院にしか通っていない後遺障害診断書を書けるのは医師だけです。柔道整復師は書けません。整形外科を受診し、医師の診察と検査を受ける必要があります
医師は「治らない」ことを証明する書類に関心を持ちにくい、という事情があります。医師の仕事は治すことだからです。ですから、この書類が患者の救済のために必要であることを説明することが、有効な場合があります。「治りませんよね」ではなく「今の状態を正確に記録していただきたい」という頼み方をしてください。
それでも応じてもらえない場合は、弁護士から医師面談を申し入れる方法があります。面談では、経過診断書・診療報酬明細書・カルテを事前に検討し、質問事項を絞ったうえで臨みます。医師に何を書いてほしいのかを、医学的な言葉で具体的に示せるかどうかで結果が変わります。

後遺障害診断書の費用と、作成のデメリット

費用はいくらか

文書料としておおむね5,000円〜1万円程度です。ただし金額は医療機関によって前後します。まずは窓口で確認してください。

非該当だと自己負担になる

これが「デメリット」と呼ばれる唯一の実質的な中身です。後遺障害診断書の作成費用は、等級が認定されれば損害として相手方に請求できます。しかし非該当だった場合は損害として認められず、自己負担のままになります。

ですから、認定の見込みが厳しいと分かっている場合には、この費用を負担してでも申請するかどうかという判断が出てきます。

とはいえ、判断に迷うなら申請したほうがよい場面がほとんどです。金額としては数千円から1万円であるのに対し、14級が認定された場合の慰謝料は110万円、これに逸失利益が加わります。費用対効果の差が大きすぎます。迷う場合は、申請前に一度ご相談ください。

「後遺障害を申請すると不利になる」は誤解です

後遺障害を申請したことで、治療費や慰謝料が減らされるということはありません。申請しなければ、後遺障害慰謝料と逸失利益をはじめから請求しないという選択をしただけになります。

後遺障害診断書はどこでもらうのか

  1. 用紙を入手する相手方の任意保険会社に依頼すれば送られてきます。被害者請求をする場合は、自賠責保険会社から取り寄せます。書式は全国共通です
  2. 主治医に作成を依頼する症状固定と判断された時点で依頼します。症状固定前に依頼しても書いてもらえません。整骨院ではなく、整形外科などの医師に依頼します
  3. 受け取って内容を確認するこの記事のチェックリストで確認します。訂正・追記が必要なら、提出前に依頼します
  4. 提出する事前認定なら相手方の任意保険会社へ、被害者請求なら自賠責保険会社へ提出します

事前認定と被害者請求、どちらを選ぶか

事前認定被害者請求
手続きする人相手方の任意保険会社被害者本人(または弁護士)
手間診断書を渡すだけ。楽必要書類を自分で揃える
提出書類何が出されたか分からない自分で選んで追加できる
受け取り示談成立後にまとめて認定されれば自賠責分を先に受け取れる
向いている場合認定が確実で、手間をかけたくない非該当・低い等級が予想される場合
相手方の保険会社は、賠償金を支払う立場です。被害者に有利な資料を積極的に足してくれることを期待するのは無理があります。認定が微妙なケースほど、被害者請求で自分に有利な資料を添えて出す価値があります。陳述書で症状が生活・仕事に与えている支障を具体的に説明する、といったことができるのは被害者請求だけです。

結果は、通常は請求後1か月程度で通知されます。判定が難しい場合は数か月かかることがあります。

難波みなみ法律事務所の解決事例

解決事例

他覚所見がなくても14級9号が認定されたケース|解決額300万円

ご相談者40代・会社員
傷病頸椎捻挫(明確な他覚所見なし)
認定された等級14級9号
解決額300万円
期間受任から約1年

なぜ認定されたか

事故直後からご依頼をお受けした事案です。明確な他覚所見はありませんでしたが、比較的大きな事故であったこと、診察時に自覚症状や生活・仕事上の不都合を丁寧に説明されていたこと、相当数の通院日数があったことから、14級の認定を受けました。

この事案のポイント

闇雲に通院回数を重ねるのではなく、症状と生活上の不具合を具体的に説明し、それを診療録に記録してもらうこと。これが後遺障害の認定につながった事案でした。他覚所見がないから諦める、という判断は早すぎます。

この事例が示しているのは、「診察室で何を伝えたか」が1年後の結論を決めるということです。後遺障害診断書は症状固定の日に突然作られるものではなく、それまでの診療録の積み重ねの上に書かれます。治療中の今こそ、伝え方を整えておく意味があります。

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後遺障害診断書のよくある質問

後遺障害診断書とは何ですか?

症状固定の時点でどのような症状が残っているかを、主治医が証明する書類です。後遺障害の等級認定はこの書面をもとにした書面審査で行われ、調査機関が被害者本人と面談して症状を聞き取ることはありません。診断書に書かれていない症状は、審査する側には伝わらないと考えてください。交通事故では全国共通の定型書式が使われます。

医師が後遺障害診断書を書いてくれない場合はどうすればいいですか?

まず断られた理由を確認してください。理由によって対応がまったく変わるからです。「まだ症状固定ではない」なら治療を続けてから改めて依頼します。「書き方がわからない」であれば記載例を持参すると応じてもらえることがあります。医師は後遺障害診断書の作成について教育を受けているわけではありません。それでも難しい場合は、弁護士から医師面談を申し入れる方法があります。

後遺障害診断書を作成するデメリットはありますか?

唯一のデメリットは、非該当だった場合に文書料が自己負担になることです。作成費用は等級が認定されれば損害として相手方に請求できますが、認定されなければ損害として認められません。もっとも、費用は5,000円〜1万円程度であるのに対し、14級が認定された場合の慰謝料は110万円に逸失利益が加わります。申請したことで治療費や慰謝料が減らされることはありません。

後遺障害診断書の費用はいくらですか?

おおむね5,000円〜1万円程度です。ただし金額は医療機関によって前後しますので、窓口でご確認ください。等級が認定された場合は、この文書料も損害として相手方に請求できます。

後遺障害診断書はどこでもらえますか?

用紙は相手方の任意保険会社、または自賠責保険会社から取り寄せます。書式は全国共通です。記入するのは主治医で、症状固定と判断された時点で作成を依頼します。整骨院では作成できません。後遺障害診断書を書けるのは医師だけなので、整形外科などを受診する必要があります。

自覚症状はどのように書いてもらえばいいですか?

「常にある痛み・しびれ」として書いてもらってください。後遺障害として認定される神経症状は常時残存する痛み・疼痛・しびれだからです。「こわばり」「違和感」「張り」「凝り」「筋緊張」といった表現では認定を受けられないと考えたほうがよいとされています。また「長時間の運転で痛みが出現する」という条件付きの記載も不利です。「常にあるが、長時間の運転で痛みが増悪する」という形で伝えてください。

後遺障害の結果が出るまでどれくらいかかりますか?

通常は請求から1か月程度で結果が通知されます。ただし後遺症の程度の判定が難しい場合には、数か月かかることがあります。相手方の任意保険会社を通じて申請した場合はその保険会社から、被害者請求をした場合はご本人に直接通知されます。

後遺障害の申請でお困りなら、難波みなみ法律事務所へ

大阪市中央区なんば・心斎橋。年間500件以上のご相談をお受けしています。交通事故のご相談は初回無料、弁護士費用特約もご利用いただけます。

監修:弁護士 南 宜孝(大阪弁護士会 登録番号49544/中小企業診断士)。本記事は一般的な情報提供を目的としたものであり、個別の事案についての法的助言ではありません。後遺障害の認定は、傷病の内容、治療経過、検査所見等の個別事情により判断されます。記載した慰謝料額は裁判基準および自賠責基準の目安であり、実際の賠償額は過失割合等により変動します。

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